自分が持っている電子マウントアダプターはテックアートのTZM-01というライカMレンズをニコンZボディに付けてAF動作をさせることが可能なマウントアダプターです。
買ったのはZマウントに移行した直後の2021年の11月3日。金額は多分4.1万円くらいだったと思います。
NIKON Z用のマクロレンズとAFマウントアダプター
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ま、こう言ったアイテム自体が自己責任アイテムになるわけですが、久しぶりに使ってみたら、ほとんどの手持ちの機種で使えませんでしたw
今回は非ライセンス製品は普通に使えていても、常にリスクと背中合わせだということを書いてみようかなと思います。
何気にリスクが大きすぎる
オープンにしているM4/3やEマウント、Xマウントは問題ないんでしょうけど、Zマウントのサードパーティー製のAF絡みのアイテムはほぼニコンのライセンスを受けていません。
判明してるのはタムロンとコシナくらいでしょうか。
要するに独自かどうかは知らんけど、解析して動作するようにしているだけなので、「いつ動かなくなるかわからない」という事実があります。
とはいえある日突然動かなくなるわけではなく、ほとんどが本体のファームウェアアップデートに対応できない事でしょう。
別にマウントアダプターに限ったことではありませんし、海外品でなくにタムロンやシグマもFマウントやEF/EF-Sマウントなんかで動かなかったりしたのもあったりしましたね。
ただ、ここで難儀なのが、日本の企業のようにちゃんとファームウェアアップデートをしてくれるかどうかがわからない事。
そのレンズやマウントアダプターのためにカメラ本体のファームをアップデートしないというのもおかしな話ですしね・・・
また、対応してくれるにしても、ファームウェアをアップデートしてから使えるようになるまで数日〜1週間くらいは最低でもかかる可能性もあるので、レスポンスを考えるとMFの方がいいよなぁなんて改めて思ったりします。
レンズだって他人事じゃない
レンズの場合も同様で、最近は中華レンズのAFモデルが出てたりしますが、昔のレンズのように似たような焦点距離の純正レンズ情報を吐き出していたらファームウェアアップデート後も問題なく使えたりするのかもしれませんが、場合によっては上で書いたように1週間くらいは使えなくなる可能性だってあるわけです。
なんなら突然ぷっつりと更新されなくなるかもしれませんしね。
そういったリスクを考えると、AF対応でも絞りリングがついているものであればまだ最悪MFで使えるかもしれませんが、マウントアダプターと同様に電子接点があるために情報を読みに行ってエラーを吐いて写真を撮ることすらできない可能性もあるわけです。
マウントアダプターであれば最悪電子接点なしのものに変えてレンズに絞りリングがあればMFで使用できるかもしれませんが、レンズの場合は完全に使えな行くなります。
iPhoneとかの「文鎮化」みたいなもんですね。
確かに純正よりも安くてAFも使えるのは魅力があるのは間違いないとは思いますが、ライセンス品では考えられない状況に陥る可能性があることは頭の片隅に置いておく必要があるかと思います。
常に買い替えのスマホ状態
自分の持っているTZM-01には後継モデルのTZM-02が発売されています。価格的には6万円近く。
で、TZM-01の最終アップデートはVer1.30で2021/10/25で終了しています。
現状のNikon Z9、Zfcではエラーが出てMFマウントアダプターとしてすら使用できません。
言い方が悪いけど、動く機種が手元になかったらタダの「ゴミ」になってしまいます。
まだ2年使ってないんですけどね・・・
日本の企業だったら販売終了しても数年くらいはアップデートしてくれたりするんですけど、海外物はその辺りシビアですからね・・・
カメラを最新のファームウェアで使い続けるのであれば電子マウントアダプターは常に買い換えなきゃいけないという「リスク」がついてまわります。
売るにしてもそんなに値段がつかないし、買い換えるにもTZM-02が6万近くは高いなぁなんて思うんですよね。
2年ごとに買い替えとか、もうスマホと変わらんやんw
それこそ1〜2万くらいであれば2年ごとに買い換えるのもありかもしれませんが、4万、5万もするのであれば割に合わないなぁって感じがします。
もし、どうしても電子マウントアダプターを使う必要があるのであれば、ファームのアップデートが終わった枯れた機種か中古のEマウント機やたまに特売で出るα7IIあたりでいいんじゃないですかね・・・
ちなみに、Z6IIのVer1.60ではAF動作ができているので辛うじて使えますが、Zfの噂の時にあった秋のファームウェアアップデートで使えなくなる可能性もあるので、そうなったらもう大した金額にならなくても手放さなきゃいけないわけです。
2年近く使ってみてどうか
まぁ色々と癖はありますけど、最初はライカレンズでAFが使えるとかすげぇって感じで使ってましたけど、ピント合わせの速度とかだけで考えたら、MFで使う方が圧倒的に速かったりするのであまり使ってなかったんですよね。
使っててもMFにしてズーム動作を切ってたし。
この辺りのことは度々ブログで書いていたのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
そういった意味で考えると、2万でも高いかなぁってレベルでしか電子マウントアダプターとして使ってませんね。
ガチでMマウントやLマウントスクリュー、マウントアダプター重ね使用でM42とかのオールドレンズばかりを使っている人であれば元は取れるのかもしれませんが、たまに使う程度の使用頻度であれば、手動のヘリコイド付きのマウントアダプターか普通のマウントアダプターで十分だと思います。
ヘリコイド付きだと妙に高いけど、普通にライカと同じでいいのであれば中古だと¥2,000以下で買えたりしますしね。
TZM-02に6万近く出すのであれば、自分ならNIKKOR Z DX 12-28mmを買いますわ。
そうはいっても闇に惹かれるのも人の性
純正がシッカリとラインナップしていればいいんだけど、選択肢がないから電子マウントアダプターで他のマウントレンズを使いたいとかサードパーティーのレンズを使いたいってのもあるわけですよ。
仮に純正で似たような画角があったとしても、画質優先のために「デカい」「長い」「重い」ってのが仕方ないみたいな感じになってるのが納得いかない部分もあるわけですよ。
仮にズームレンズで旅行に行くとして、24mmより広いレンズ=広角ズームしか選択肢がないのはどうかなぁと思うんですよね。
広角ズームで使うにしても広角端~18mmくらいまでがほとんどなので、16mmくらいがあれば一番ベターなんだけど、Zの単焦点だと20mm以下は存在しないし、その20mmはデカいしでね・・・
かといってFTZIIで使うにしてもフィッシュアイの16mmとかになっちゃうしね。
あとはフォクトレンダーのワイドヘリアー15mmくらいだけど、ちょっと広いので使い勝手を考えるとシグマの17mm f4 DG DNをETZ21 PROとかで使いたいなぁとか思うんだけどね。
また自分が帰る頃にはすぐに型落ちになってファームの更新がされなくなりそうとか考えるとなかなか手を出しにくいってのがあるんですよね(;´д`)
Eマウントボディを持ってたら潰しが効くんだけど、使えなくなったら本当に使えないレンズになっちゃうしね。
そういや、この17mm f4 DG DNって絞りリングがついてるから、別に電子接点のないマウントアダプターでも使えそうな気がするんだけど、どうなんだろうね?
自分の周りにソニーユーザーがいないからわかんないけど、MFマウントアダプターで使えるんだったら広角用で来年の目標にしようかなぁなんて思うんですけどね。
まとめ
なんでもすぐに過去になっちゃう時代なので仕方がないんだけど、すぐに買い換えってのは全くエコではないよなぁって思うわけです。
カメラの買い替えとかなら買い換えたら古い機種はまだ販売しても使えるけど、こういった類のものはもう使える機種がない可能性も出てくるわけで、本当にタダのゴミになってしまうことを考えるとね。
AF駆動系とかの調整であれば大変かもしれないけど、マウントアダプターをカメラに認識させるくらいならそこまでの手間でもないような気がするので、もうちょっとファームのアップデートとかも継続してほしいよなぁなんて思ったり。
まぁ国内メーカーが自社で開発してこういったことをやらないのは手離れを考えたら割に合わないって事なんでしょうね。
それ以前に高いなぁと思ってるマウントアダプターの6万円くらいの金額は、海外だとそんなに気する事もなく気軽に買い換えできる金額って事なのかもしれませんけどね(;´д`)