はじめに
Nikon Z50IIを買って、気が付けば3か月半くらいが経ちました。
世間的にはスタンダードなバランス機としてフルサイズのZ5IIがようやく出て、そっちが人気なんですが、意外とね・・・・Z50IIで十分じゃないかと思う事が多かったりします。
という事で、Z50IIを3か月間使ってみて、自分が感じたZ50IIのいい点や悪い点なんかを書いてみようかなと思います。
なんだかんだ持ち出しやすい
フルサイズのZfとAPS-CのZ50IIのどちらをよく使っているかというと、断然Z50IIだったりします。
ニコンのフルサイズ機にはボディ内手ブレ補正が付いているので、そこまで変わらないんだったらZfを使う・・・ハズなんですが、やっぱりシステムとしてみたトータルサイズでいくとZ50IIの方が扱いやすいサイズになるんですよね。

自分のように通勤時に毎日カメラを持ち歩く身としてはやっぱり本体が小さいだけではなく、トータルバランスが重要になってきます。
F1.2シリーズでなければまだ単焦点レンズだと比較的コンパクトですし、DX用のレンズも十分にコンパクトでそこまで嵩張らないので、普通に持ち歩けるんですよね。
これがF4通しとはいえ24-120mmを付けたフルサイズ機になると結構げんなりしてきちゃうわけです(;´Д`)
24-120mmよりも気持ち大きいサイズのタムロン18-300mm(Eマウント版)をETZ21 ProでZ50IIに付けて使ってますが、流石に大きいのは大きいんですが、1本でフルサイズの27-450mmの焦点距離をカバーできるので、ある意味で割り切れたりはします。
とはいえ、毎日持ち歩くのは正直しんどい・・・(´・ω・`)
なので、キットレンズの16-50mmや24/1.7、50mmマイクロなんかを付けて持ち出すことが多かったりします。
コンパクトなオールラウンダー
Z50IIを3か月間使ってみて感じたのは基本的に被写体を選ばないオールラウンダーだなと思いました。
高速連写(拡張)も十分な速度がありますし、ハイスピードフレームキャプチャも使えるので、動体撮影も十分にこなしてくれます。
初めてカメラを買って使い込んでいったとしても、十分に長く使えるカメラだと思います。
Z5IIと比べると標準ズームキットで約13万くらいの価格差があるので、「絶対にフルサイズでないと」という事でなければ、Z50IIの16-50レンズキットと夏頃発売予定のタムロン18-300mmのZマウント版を買う方が使い勝手がいいんじゃないかと。
Z50IIの苦手な事・欠点
Z50IIには搭載されていないのでちょっとなぁ・・・と思われている点や、実際に使ってみて「ここがあればなぁ・・・」について書いてみます。
ボディ内手ブレ補正非搭載は気にならない
上でも書いていますが、Z50IIなどのNikonのDX機にはボディ内手ブレ補正が搭載されていません。
しかし、ボディ内手ブレ補正が搭載されていないからブレてどうしようもないなんて事はありませんでした。
DX用のレンズならほぼレンズ内手ブレ補正が搭載されていますし、レンズ内手ブレ補正が搭載されていないNIKKOR Z DX 24mm f/1.7でも手ブレ補正を気にするような事ってのはこの3か月では全くなかったです。
オールドレンズで遊ぶといった時には手ブレに注意する必要があると思いますが、しっかりと立ち止まってシャッターを切ればまず問題ないかと。
まぁボディ内手ブレ補正が搭載されていても風なんかでおきる被写体ブレはどうにもならないですしね。
動かない被写体だからAF-Sで十分と言われるんですが、じっくり待っているような余裕がない時はターゲットAFで追尾してやればピントに関しては何とかなります。(花びらが風で変な感じになるとかはどうにもならないけど)
明るい場所が苦手かも
ちゃんと絞って撮ればいいんですが、ボケを活かしたいと思って明るいF値で撮ろうとすると白飛びしやすい気がします。
FX機のシャッタースピード1/8000に対してDX機は1/4000秒なので、FX機だと問題ない場所でもDX機だと厳しくなる場面があります。

また、ISO感度もFX機ではISO100に対しての減感が使えてISO50相当まで感度を落とせますが、Z50IIはISO100に対しては減感できず、ISO51200に対しての増感のみとなっています。
センサー的に出来ないのかFX機との兼ね合いなのかは分かりませんが、このISO100からの減感が出来れば個人的には使い勝手が大きく上がるんですけどね。
圧倒的にレンズが少ない
いつも書いているような気がしますが、DX用のレンズって圧倒的に少ないんですよね。
純正だと広角ズーム、標準ズーム、便利ズーム、24/1.7の4本だけなので、その他はフルサイズのレンズを使うかサードパーティーのレンズを使う事になります。
しかし、シグマからはあんまり期待できそうにないので、レンズ展開はタムロンと中華系に期待するしかない状態です。

キヤノンのようにもっと低価格路線のレンズやDX用のレンズも展開していってほしいところなんですけどね。
最大の欠点はバッテリー
上に書いた部分は電子マウントアダプターを使ったり、絞りをちゃんと絞ったりすれば何とかなる事だったりしますが、バッテリーに関しては一番の弱点だと思っています。
フルサイズのEN-EL15Cに比べるとEN-EL25やEN-EL25aの安定感はかなり劣ります。
まぁこれはZ50IIに始まった事ではないんですが、現状のニコンDX機の場合、満タンの残量ゲージ3の時は全然大丈夫なんですが、残量ゲージが2になると一気に信頼性が無くなって、2になった直後にいきなり赤表示の残量1になって電源が落ちたかと思ったら、電源を入れ直したら2になってたりします。
なので、MAX→2→1(赤表示)→電池切れという普通の感覚でいけない部分があるのが最大の難点かなぁと思います。
写真撮影がメインでこまめに電源をON/OFFするのであれば意外と影響は少ないのかもしれませんが、動画撮影とかだとバッテリー残量は結構重要だと思うので、モバイルバッテリーを併用する方がいいのかなぁとは思いました。
どっちにしても手ブレ補正のあるレンズを使うとバッテリーの消費が多い感じがするので、しっかりと撮影するのであれば予備バッテリーを用意したうえでモバイルバッテリーも準備しておく方がいいかと思います。
いい点は引き出しの多さ
苦手な事や欠点を書きましたが、逆にいい点となるとちょっと書き難かったりします。
いい点といえば、例えばAFが凄いとかピンポイントで書くことが多いと思うんですが、Z50IIの場合はトータルバランスが凄くいいカメラではあるんですが、何かが突き抜けているというわけではないので、使っていて「ここがめっちゃイイ」ってのはあんまりないかもしれません。

ただ一つ言えるのは、上で書いたような欠点を考慮したとしても実用面では「これで十分」だと感じる事の多いカメラなので、長所といえる長所は無いけど、バッテリーの表示の件を除けば欠点らしい欠点もほぼ無いといえるカメラだと思います。
その辺りはSONYのα6700もコンパクトで持ち出しやすいという点で考えるとZ50IIと同じような感じではあるんですが、α6700との大きな違いは「引き出しの多さ」かなと思います。
Z50IIにはカスタムピクチャーコントロールやイメージングレシピなど、自分好みの絵作りが出来るという利点があるので、その時の気分で撮影する絵を変えられるというのはかなりのポイントかなと思います。

新しいのが欲しくなるといった趣味の物欲を考慮しないのであれば、Z50IIは5年以上使っても全然遊べる幅があるかなと思うんですよね。
まぁα6700の場合はバッテリー1本でZ50IIの倍から写真が撮れるので、荷物を減らしたい時には便利なんですけどね。

まとめ
という事で、Z50IIを3か月間使ってみて個人的に感じた事を書いてみました。
液晶モニターでのピント合わせがだんだん厳しくなってきているので、EVFが載っているのも有難いですし、色々な操作のレスポンスも軽快なので、普段使いのお供としてはめっちゃいいカメラだと思います。
流石に動物園なんかに行くのであれば予備バッテリーは必須かなとは思いますが、気が向いたら何でも撮れるというのはマジで便利です。
以前はZ30IIなんかが出たら買おうかなぁ・・・なんて書いてましたけど、モニター撮影が厳しくなってきたしZ50IIで困る事もないので、Z50IIを長く使っていこうかなと思っています。
そんなに気軽に買い替えできそうにないしね・・・(;´Д`)