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カメラ・写真

スマホからデジカメへステップアップしたい人へ

ヨドバシ梅田に行くと別に用事もないのにふらっとカメラ売り場に行く事が多いんですが、最近は良くニコンZfcのコーナーやZ30のあたりに若い人を多く見かけることが多く、メーカーの販売員さんに質問されている人も多くみられます。

ただ、スマホのカメラ性能も上がっていて、基本的に常に持ち歩く物だし『スマホでいいじゃん』っていう声も多いしごもっともだと思います。

決して安い物でもないしね。

という事で、デジカメを使っている側からスマホで写真を撮ることのメリットやデジカメのメリットなんかを書いてみようかなと思います。

ちょっとややこしいとか小難しい事が書いてあるかとは思いますが、なんとなくでも分かればスマホのままでも役立つこともあるようになってますので、デジカメを買うかどうかは兎も角、一読していただければ幸いです。

 

基本的な事(センサーサイズについて)

昔はフィルムに写真を撮っていたわけですが、デジタルになってからセンサーで写真を撮影するようになっています。

まずはセンサーサイズの違いとそれぞれの代表的な機種名などを記載します。

デジタルカメラのセンサーサイズの違い
フルサイズ各カメラメーカーのフルサイズ機
APS-C(ニコンなど)ニコン、ソニーなど(フルサイズ換算1.5倍)
※APS-Cは色々あるのです・・・ペンタックス(フルサイズ換算1.55倍)フジも機種によって違ったりします。
APS-C(キヤノン)キヤノンのAPS-C機(フルサイズ換算1.6倍)
フォーサーズパナソニック、オリンパスのマイクロフォーサーズ機
1インチAQUOS R6,R7、ソニーRX100シリーズ
1/1.7HUAWEI P20 Pro、Xperia 1 IV
1/2.3オリンパスTG-6
因みに自分がまだ使っているiPhone 11 Proのメインカメラは1/2.55くらいだそうなので、1/2.3よりも小さい。

他にもいろいろとあると思いますが、ザックリと書いてます。

上でこのセンサーで撮影と書いていますが、センサーでは取り込んだ光を電気信号に変換しています。

原則的に取り込める光の量が多い方が高画質という事になるので、センサーサイズが大きい方が撮れる写真が高画質という事になります。

 

画素数が多い=高画質は正しくない

イメージセンサーはそこに光を取り込むための画素が集合したものですが、○○○○万画素というのはこのセンサーサイズの中にどれだけの画素が入っているかという事を表しています。

上で書いたようにセンサーサイズが大きい方が基本的に高画質であると書きましたが、それは「取り込める光の量が多いから」なんですが、画素数が増えることによって1画素あたりのサイズは小さくなっていきます。

同じ画素数(例として2400万画素)の1インチセンサーとフルサイズセンサーだとどちらが1画素あたりの光の量が多いかは直ぐに想像できると思います。

特に暗所になってくると取り込める光の量が減ってしまい、足りない光量を信号増幅することによりノイズが増えやすくなります。

なので、1/2.3インチで1億画素なんてスマホとかがあったら、やってることはかなりえげつない事なんですよね。

 

画素が多い方が綺麗に見えるのはなぜ?

画素数が少ないと1つの画素で取り込まなければいけない範囲は広くなります。

しかし画素数が増えると1つの画素で取り込まなければいけない範囲が狭くなるので、十分に明るくて同じ光量を取り込めるのであれば、高画素の方が緻密な撮影が出来るわけです。

なので、解像度も高くなるので綺麗に見えるし、トリミングや拡大をしても全然普通に使える写真になります。

 

スマホの高画素でも十分綺麗なんだけど?

これはよく言われますが、スマホの画像処理が非常に優秀なのが大きな要因になっています。

スマホの画像処理能力はデジカメのそれを遥かに凌いでいるので、スマホで見る限りは十分にきれいだし、デジカメと遜色ないくらいの画像に仕上がることが多いです。

ただ、個人的には総じてそういった写真は高コントラストだったり輝度が高かったりと今時の「映える」仕上げのものが多い印象があります。(それが悪いわけではないし、個人の好みですけど)

ただ、デジカメと遜色ない仕上げをしてくれる事が多い反面、状況によってはノイズを消すために塗りましたみたいな、塗り絵感バリバリで凄く違和感のある写真になる事もあります。

「デジカメにスマホの画像処理能力が搭載されたら最強やん」なんて言われることもありますが、バッテリーの消費とか発熱とかを考えたら現実的ではないんでしょうね。

 

スマホの長所とデジカメの長所

センサーサイズが大きい方が光を取り込みやすいというのは分かっていただけると思いますが、実はセンサーサイズによって異なる部分が他にもあります。

その最も大きな部分が「ボケ」やすさ。

一般的には焦点距離が長い方がボケやすいと言われます。

最近はタッチした部分をボケてる風にするアプリやカメラ機能を搭載したスマホも多くなっていますが、センサーサイズが小さくなるほどボケにくくなります。

良くカメラの焦点距離を表す時に「35mm換算」とか「フルサイズ換算」という表現がされますが、これは「フルサイズのレンズとしてみた場合に何ミリの焦点距離になるか」という表現になっています。

上の方で書いたセンサーサイズによって倍率が変わるので、メジャーな所で言うとAPS-Cの場合は1.5倍するとフルサイズと同じ焦点距離になるわけです。

なので、APS-Cの16mmレンズ(16*1.5)=フルサイズの24mmレンズと同じという事になります。

ただ、ボケに関してはあまり書かれませんが、ボケ量は元のまま変わらないので、APS-Cの16mmとフルサイズの24mmだとフルサイズ24mmの方が焦点距離が長いのでボケやすいという事になります。

これを踏まえて考えると表にある一番小さな1/2.3型センサーのTG-6のレンズは4.5~18mm(フルサイズ換算25~100mm)となっています。

TG-6の4.5mmとフルサイズの25mmだと、同じ構図で写真が撮れたとしても、TG-6の方は後ろが全くボケないのが分かると思います。

同様に小さいセンサーサイズのスマホだとボケを活かした写真はかなり撮りにくいという事が理解していただけるのではないでしょうか。

ただ、例外的なものもとしてセンサーサイズに反比例して明るいレンズを付けたり(マイクロフォーサーズにf0.95でフルサイズにf2)、APS-Cとフルサイズなどで物凄く明るいレンズを使用したりするとボケの差が分かりにくかったりします。

下の写真はフルサイズのNikon Z9とAPS-CのNikon Z30に同じ55mm f1.2のレンズを付けて撮ったものです。

Nikon Z9+NIKKOR-S.C. Auto 55mm f/1.2

Nikon Z9(フルサイズ)

 

Nikon Z30+NIKKOR-S.C. Auto 55mm f/1.2

Nikon Z30(APS-C)

同じ最短撮影距離から撮っていますが、元がf1.2という明るいレンズなので凄くボケが少ない感じはしません。

 

以上の点を踏まえてのスマホとデジカメの長所を記載します(短所はそれぞれ反対の事なので記載しません)

スマホの長所

ボケないから駄目だってわけではなく、記念写真のように対象と背景をハッキリと撮りたい場合にはスマホの方が適しています。

センサーが大きい場合にはレンズの絞りを小さくして光量を減らしてボケにくくする必要がありますが、光量が減るので写真が撮りにくくなったり、対象との距離や使用するレンズによってはF16まで絞っても対象がボケたままなんてこともあります。

無理やり取れなくもないですが、回折現象などで画質が落ちたりするので適した機材でサクッと撮るほうが絶対にいいです。

失敗も少ないしね。

また、そのままスマホ内に写真が記録されるので、直ぐに写真を補正してSNSにアップやシェアすることが出来るというのも大きな長所でしょう。

今時の機種なら超広角、標準、望遠といったレンズが装備されていたりするので、レンズ交換をしなくてもある程度の被写体をカバーできるのも長所でしょうか。

あとは荷物が増えないといった点かなぁ。

 

デジカメの長所

自分の使用するスタイルによってカメラを選べるのが最大の長所だと思います。

街中をサクサク撮りたいならコンデジ、色々撮りたいならレンズ交換式など、価格もピンキリだけど、多種多様にありますから。

レンズ交換式を選べばスマホと違ってレンズを交換することでボケを活かした撮影をしたり、超望遠レンズを使用したりといった場面場面に合わせて専用機のような換装が出来るのも大きな長所です。

カメラ内RAW現像を使えば色味を変えて新たに画像を書きだしたりもできるので、PCが無くてもカメラだけで完結する事も出来ます(カメラ内RAW現像を搭載していない機種もあります)

今時の機種ならWi-Fiを搭載しているので専用のスマホアプリをスマホにインストールしておけば写真をスマホに転送することも手軽に行えるので、そこまでスマホじゃないから手間って事もないんですよね。

 

もしデジカメを購入するとしたらなにがいいのか

簡単にですがセンサーサイズ、APS-Cとフルサイズのメーカー別で個人的な感想を入れた表にしてみました。

センサーサイズ別のデジカメの特徴
コンパクトデジカメレンズ交換をせず、スナップなどが主体
●レンズ交換式マウントアダプターをつかえばフィルムカメラの各マウントのレンズが使える(ミラーレス一眼の場合)
マイクロフォーサーズGH5系やGH6、OM-1以外は暗所に強くない
ボケにくいが明るいレンズを使えば人を撮るのに向いている
フルサイズ換算で焦点距離が2倍なので広角レンズが選びにくい
APS-C意外とコンパクトボディ、軽量なものも多く、暗所にもそれなりに強い
ミラーレスなら同じマウントのフルサイズのレンズが使用でき、フルサイズを買い増してもAPS-Cのレンズが
フルサイズで使える場合が多い(フルサイズ&APS-Cを出しているメーカーに限る)
コンパクトなレンズもそれなりに多く、ボケも扱いやすい
フルサイズ超広角で12mmなど、何気に広角レンズの種類が多い
センサーが大きいので普通に考えれば写真が綺麗
ボケやすい
ボディ内手ぶれ補正を搭載している機種が多い
中判センサーサイズ比較には載せなかったけど、画質は一番いい
フジのGFXで扱いやすいサイズになった
レンズが高い
ガチだと思われやすい
メーカー別の特徴
ソニーオープンマウントでサードパーティー含めてレンズの種類がとても多い
使用者が多いので情報も多い
中古が出やすい
UIが馴染みにくい(個人の感想)
グリップがしっくりこない(フルサイズ:個人の感想)
角度的なもんだけどシャッターボタンがちょっと押しにくい(フルサイズ:個人の感想)
FUJIFILMフィルムを出していただけあってフィルムシミュレーションがとてもいい
色が綺麗
ボディ内手ぶれ補正を搭載している機種が新しめの機種のみ
最近サードパーティーがレンズを出し始めた
フルサイズのラインナップが無いので同一メーカーでステップアップが出来ない(中判になってしまう)
CanonEOS R7とR10でようやくラインナップされた
R10には手ブレ補正が搭載されていない
R3譲りのAFで被写体認識の種類が多い
APS-Cの専用レンズがほぼない(マウントアダプターで一眼レフのEF-Sレンズなどは使用可能)
マニュアルレンズ以外のサードパーティーレンズはまず出ない
少し暗めのレンズが多いが、純正が多様なレンズをラインナップしている
EOS R5/R6以降のみ手ぶれ補正を搭載(フルサイズ)
度重なる値上げでレンズもカメラ本体もかなり高価になってしまった
Nikonフィルムカメラのスタイルが好きならZfc
ボディ内手ぶれ補正は非搭載
EVFはないけどマニュアル操作もAF操作もやりやすい(Z30)
フランジバック(センサーとマウント面の距離)がミラーレス機で一番短い
ソニーEマウントのレンズが使用できるマウントアダプターがあるので、実質レンズの種類が凄く多い
ニコンFマウントのレンズもマウントアダプター経由で使える
ホワイトバランスA1(雰囲気を残す)が結構いい感じなので気に入っている(個人の感想)
フルサイズ機でボディ内手ブレ補正を搭載した現行機としては最安値なZ5
Pentaxデジタル一眼レフだけで行く宣言で孤高になってしまった
工学ファインダーは見やすい
操作系はとっつきやすい
今ではレンズはほぼ自社製のみ
ミラーレスではないのでマウントアダプターが少ない

おススメはAPS-Cのレンズ交換式

予算にもよるとは思うんですが、一昔前とは違ってエントリーモデルでもそこそこいい価格になっています。

もし、街中でスナップが多いのであればコンパクトデジカメでいいのかもしれませんが、現在では安価なモデルはほぼ駆逐されてしまっているので、所謂高級コンデジがメインになっています。携帯性や速写性、写りから考えるとAPS-Cセンサーを搭載したGR IIIがいいんですが、ガチでスナップでしか使わない人でもない限り、10万コースのGR IIIを選ぶメリットがあるのかって気がするんですよね。

直販体制になって値上がりもしてますし。

例えばソニーのVlogカメラとして売り出されているAPS-CセンサーのZV-E10なんかは16-50mmのレンズがセットになって9万円くらいです。

ただ、ZV-E10ってグリップがそこまでしっかりしていないので、キットレンズのみで使うのであれば問題ないでしょうけど、動画も写真もって事で使うのであれば、重いレンズを付けた時に持ちにくいかもしれません。

似たようなな価格帯だとキヤノンのEOS KISS M2がありますが、EF-MマウントはもうRF-Sに置き換わるでしょうから、今から手を出すのはどうなんでしょう・・・

個人的には自分でも使っていて長いレンズを付けてもしっかりしたグリップでホールドしやすいZ30のダブルズームキットをお勧めしますが、将来的にフルサイズもって事を考えるのであればソニーのα6400でもいいのかもしれません。

 

もし、最初からフルサイズで始めるつもりなら、連写には向いてないけど現行機種で手ぶれ補正もあるしコスパのいいNikon Z5をおススメしておきます。

24-200mmのセットで24万くらいですが、寄れない以外はほぼ欠点が無いので、あとから安い単焦点かキットをバラシてレンズだけを売ってる24-50mmのキットレンズを購入すればほぼ欠点は無くなります。

 

初めてデジカメを買う時の選び方

一応、前の項でデジカメを買うとしたら何がいいのかってのを書きましたが、実際に買おうかなって思った時には「動き物も撮りたいから連写速度も欲しい」とか、色々な欲望が出てくると思います。

もし予算的に糸目をつけないのであればハイエンドを買えばほぼ全ての欲望をカバーできると思いますが、とんでもない金額になる事は間違いないと思います。

なので、いくつかのポイントをあげておきます。

1.ずっとカメラを使い続けるか

もし、ずっと使い続けるかどうかわからないけどカメラが欲しいというのであれば、中古で5~6年前の機種を買うのがいいかもしれません。

その頃ならWi-Fiを搭載している機種も多いですし、比較的リーズナブルなものも多いですが、数年の差でAFが劇的に変わってたりするので、瞳AFとか今では普通に乗っていそうな便利なものがないかもしれません。

それで試してみて続かなければ傷口は小さくて済みますし、続けられそうって場合にはそのカメラを下取りに出してステップアップするもよし(そんなに値段が付かない可能性は高いんですが・・・(;´Д`))

もし飽き性だから無理だろうなって思うなら、今ならまだ引き返せます!安心してくださいw

「チロルチョコ〇〇個買えるやん」って言ってた子供が「レンズ買えるやん」って残念な事になる未来に進むのをまだ止められます。

2.おおまかな予算を決める

今のデジカメは性能とか出来る事とかで上を見たら本当にきりがないです。

しかも多分に漏れない値上げも相まって、今の機材だったら簡単に100万飛ぶ勢いでなくなるかもしれません(´・ω・`)

なので、大まかな予算を決める事から始めます。

別に10~15万なんてザックリしたもんでも構いませんし、自分が許容できるのであれば実際の購入金額が20万になっても構わないんです。

特に初めての購入だとどのメーカーってのも決まってないでしょうし、闇雲に見ても結構疲れるだけだったりするので、ある程度の予算を決めて絞り込んでいく指標にします。

誰かの写真を見たりしてこの色とかいいなって思ってメーカーを決めてから購入するのであれば選択しやすいでしょうけどね。

3.主な使用目的を決める

自分の活動範囲で生活の中で使うのであれば携帯性が良くて写りのいいものを選べばいいでしょうし、ポートレートを良く撮るのであればちょっと明るい単焦点レンズの方がいいなど、やりたいことによって機材は変わってきます。

ただ闇雲にあれもこれもと考えても、そこに行く機会が年に1回だけだったりしたら機材をレンタルする方が費用を抑えられたりもします。

暫くカメラを使っているうちに色々とやりたいことが出てきたり、自分の基本的なスタイルが出来ていくと思います。

なので、主にどんな事で使いたいのかを考えて、それを柱にして必要な機材を考えていくといいと思います。

別記事で書いてますが、意外とキットレンズでもいい写りをしますし、マウントアダプター経由で一眼レフ時代のレンズを使うのもアリですしね。

因みにですが、ダブルズームキットが存在する機種の場合は少しの差ならダブルズームキットを購入しておくことをおススメしておきます(中古でも後から買うと確実に足が出るので)

 

まとめ

色々と書いてきましたし、あれやこれやとかってデジカメを使ってる人間が言うのはどうかと思いますが、正直なところスマホで写真を撮り続けることを選んだとしても、デジカメを買う事を選んだとしてもある種『自己満足』の世界(趣味なんてそんなもんかもしれないけど)なので、自分が納得してればなんでもいいんですよね。

楽しく写真を撮れればそれでいいので、それがデジカメを使う事でもっと楽しくなるのならいいなとは思っています。

長々と書きましたが、もしこの記事がデジカメを買おうかなと思っている人の何かしらの参考になれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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tomo

■兵庫県在住 ■デジタル・フィルム問わず、カメラを持って街中をウロウロして撮影した写真を公開しています。時々カメラ以外の記事も公開中。 コメントなどありましたらお気軽にどうぞ。 当サイトはアフィリエイト広告で収益を得ています。 アフィリエイトやサイトの詳細はプロフィールページでご確認いただけます プライバシーポリシー・免責事項 お問い合わせはこちら