日曜日、日暮里の三葉堂寫眞機店さんに寄った時に東京土産な感じでAi Zoom-NIKKOR 35-105mm f/3.5-4.5Sを購入しました。
この手のマニュアルフォーカスのズームレンズって個性的な特徴とか描写とかで意外といいモノが多くあるんですが、単焦点の個性的なレンズに比べると安価なことが多く、修理済みで販売しようとおもっても高値じゃ売れないというのもあって、大体がジャンクだったり現状だったりなんですよね・・・
ただ、そこら辺はしっかりされているお店なので、リーズナブルだけどとても状態がいいレンズでした。
このレンズにはモード切替のリングが装備されていて、リングを回すとマクロモードに切り替えることが出来ます。
通常の状態だと最短撮影距離が1.4mとかなり長くて使い勝手がとても悪いレンズなんですが、マクロモードにすると焦点距離が35mmの時に28cmくらいまで最短撮影距離が短くなります。
中望遠~30cmまで撮影できるのは意外と便利なんじゃないでしょうか。
普段の撮影が花とかだったりするので、35mmの広角端で最短撮影距離が1.4mはなかなかに遠いです。
スナップなんかで使うなら特に困る事は無いレベルだったりはするんですけどね。
ただ、やっぱり遠いのでスナップするにしても50mm辺りで使う方が使いやすいかもしれません。
ズームさせてどことはなく撮ってみた。
オールドレンズですが、フレアとかも出ずに意外としっかり写ってくれます。
いつもの感じで花を撮ってみようと使ってみましたが、最短撮影距離でもこんな感じ。
70cmでも遠いと感じるライカの倍だから遠いと感じない方がおかしいか・・・
どちらかというと35mmあたりはマクロモード用と割り切って、寄れない場所用という認識の方がいいかもしれません。
上の1.4mまでしか寄れないという事を踏まえた上で、35mmのマクロモード最短距離で撮った写真がこちら
同じレンズで撮ったとは思えないくらい寄れてシャキっと写っているので、ちょっと凄いですね。
35mmの最短撮影距離で。
白い小さい花を撮ろうとしましたが、全然寄れないのでこんな感じにしかなりません。
テレ端の105mmになると、同じ立ち位置からだとピントが合わなかったので少し後ろに下がりました。
引いてもこんな感じなので、今時のレンズで撮るのとは大違いですね。
ちょっと癖がありそうだけど、写りそのものは好印象です。
こういった寄りたいのになぁって場面で、このAI Zoom Nikkor 35-105mm f/3.5-4.5Sのマクロモードってある意味画期的だったのかもしれません。
同じように35mm
ピントリングを回すとブリージングが発生して画角も少し変わってる気がしますが、動画で使うわけでもないので気にする必要はないでしょう。
そして105mm
ボディ内手ぶれ補正を搭載したカメラで使うと手ブレ補正が効きますが、どのカメラもレンズ設定登録は単焦点だけなので、こういったマニュアルズームの時は手ぶれ補正はあんまりアテにはできませんね。
しかし、普通に花を撮るにしてもこういった感じになってしまうものが
こんな感じでも撮れたりするので、あまりレンズを持ち歩きたくない人にはいいレンズなんじゃないでしょうか。
MFフィルムカメラで持ち歩くレンズを少なくしたい人にもいいのかな。
FTZIIを介する形になるので、どうしても持ち歩き頻度は低めにはなりそうですが、いま使ってみると意外と面白くて便利なレンズでもあります。
他の単焦点レンズに比べると特徴的な写りでもありませんが、フィルムカメラを始めてみた若い方なんかにも手を出しやすい価格帯なので、普段使いのレンズとしてチョイスするのもアリなんじゃないかと思います。
ただ、今時のスマホとかになれている感覚でいくと、絶望的に寄れないレンズではあるので、そういった部分も含めて楽しめる気持ちが一番必要なのかもしれませんね。