タイトルの通りですが、MOONDROPのUSBポータブルDAC『Dawn Pro』を購入しました。
価格は大体¥10,000くらい。
おいおい、WALKMAN ZX707があればポータブルDACなんか要らんやろって言われそうですが、その辺りの事を書いてみようと思います。
最大の理由は有線イヤホンを活用するため
うちにある有線イヤホンはリケーブル可能なものは全部バランス接続になっています。
それ以外の有線イヤホンはごろ寝用だったりするので、普通にイヤホンで音楽を聞こうと思ったらWALKMAN ZX707を使うしかない状態なんですよね・・・
普段通勤に使っているWALKMAN ZX707はBluetoothのLDAC音質優先で接続していますが、バッテリーのもちが決して良くはないので月曜の朝に100%だったら大体水曜の夜には充電しておかないと木曜の朝にはすっからかんという状態になっていたりして、充電しながら使おうとすると場所を選ぶことになるのでちょっと面倒臭いなと。
他のポータブルヘッドホンアンプはバランス接続端子が無かったりするので、何かしらのDACが必要かなとは思っていました。
当初はFiioのBTR13を買うつもりだった
当初はFiioのBTR13という最近発売された小型のBluetooth DAC/アンプを買う予定でした。
PC用のポータブルDAC、スマホ用のポータブルアンプ、そしてBluetoothレシーバーという3役を兼ね備えているんですが、スマホなんかと接続して有線イヤホンでありながらワイヤレス感覚で扱えるようになるという便利なアイテム。
なんですが、プレイヤー本体とはBluetooth接続になるので恐らくプレイヤー本体とワイヤレスイヤホンの組み合わせで途切れるような場所に行くと音楽が途切れてしまうのは避けられないはず。
また、あくまでもレシーバーであってBTR13にワイヤレスイヤホンを接続するようなことはできません。
BTR13に送信機能が付いていれば[プレーヤー本体]LDAC接続[BTR13]aptX Adaptive[ワイヤレスイヤホン]といった変則的な事も出来るんでしょうが、そうはいかない。
なのでわざわざ有線接続のイヤホンを繋ぐのに音が途切れることを考慮するのであれば、普通にスマホに有線で繋いで使うポタアンという使い方になってしまうので、微妙にサイズ感のあるBTR13でなくてもいいかなと思ったわけです。
そうなると、もうちょっと小さくて薄くていい感じのが無いかなぁと思って、結局は以前も考えて先延ばしにしたMOONDROPのDawn Proを買う事にしました。
MOONDROP Dawn Proの開封と外観
どこぞの土産物売り場やキャラクターグッズとして売られていそうな丸い缶がパッケージになっています。
普通にキャンディーとかチョコが入ってるといっても違和感がありません。
ふたを開けると検査証と本体が入っています。
スポンジを取り出すと裏面にはType-C to Type-CのUSBケーブルとType-C to Aの変換アダプターがスポンジに埋まっています。
・・・いや、これ片面で全部いけるっしょ?
中身を取り出したらのど飴とかを缶に入れとくのもいいかもしれません。
後は取説とカード類が入っています。
付属のケーブルは取り回しを優先しているんだと思いますが、しっかりとしたシールドはされていませんし、ラインも寄り線まんまかなぁ?って感じなので、気になる方はケーブル変更する方がいいと思います。
試しに使ってみた感じだと実用上は何ら問題なさそうなので、暫くはこのまま使おうかな・・・
サイズはめっちゃ小さい
本体サイズはこんな感じでSDカードを更に1/3くらい長くした感じです。
思った以上に小さなサイズです。
短辺の片側は4.4mmのバランス端子で、もう一方は3.5mmのステレオジャック。
本体の長さも厚さも決して大きくないので、普段は鞄のポケットに放り込んでおけばいざという時に役立ちそうです。
その時にはバランス化したイヤホンも入れておく必要がありますけど・・・(;´Д`)
4.4mmのバランス接続端子はちょっと渋い感じでスッと簡単に刺さる感じではないです。
この点だけはちょっと残念。
反対面は入力用のUSB Type-C端子があります。
片方の天面にはパンチングのホールが開いていますが、熱いという事は無いんですが、多少は熱を持つので排熱のための排気口だと思います。
長辺の片側はMOONDROPのロゴと製品名が入っています。
一方、反対側は長いボタンと短いボタンが配置されています。
短い方が「ー」、長い方が「+」の音量ボタンになっていて、100段階の音量調整が可能。
この音量は本体のボリュームとは別になっているので、スマホ本体の音量が小さすぎるとここで音量を上げても音量が大きくならない場合があります。
ある程度スマホ本体の音量を上げて、Dawn Pro自体がいい感じの鳴らし方をするところでDawn Proのボリュームを決めてしまってスマホ本体で音量調整でいいのかもしれません。
Xperia 1VIに接続してみた
基本的にはこんな感じで接続します。
Dawn Proはバスパワーで動作するので、スマホのバッテリーを消費する形になりますが、今時のバッテリー容量の多いスマホだったらそこまで気にする必要もないかもしれません。
ポータブルDACなので、Xperia 1VIではなくMacBook Pro M1に繋いでも普通に使えます。
付属ケーブルは短いものですが、このまま垂れ下がらせて使うと断線とかしそうだし取り回しも悪いので、こんな感じのポータブルDACホルダーみたいなものを使うと便利だと思います。
とりあえずXperia 1VIをMagsafe化しているので注文しておきました。
パンチホールから光るLEDが見えるけど・・・
意外と眩しいのと、あまり必要性が無いのでMOONDROPのアプリからLEDをオフにした方がいいかもしれません。
あと、標準ではハイゲインになっていたので、スマホにそのまま繋いだら音が割れたりノイズが入ったりする場合があります。
PCに繋いだら全くノイズレスだったので、スマホ本体とDawn Proの音量の絡みとかもあると思いますが、音量周りをごちょごちょ触っているうちに音割れのような症状は無くなりました。
ホワイトノイズのようなものもありませんし、使ってみたら結構いい感じじゃね?って思いました。
後述する『MOONDROP LINK』アプリからゲイン調整やLEDのOFFも出来るので、インストールしておくといいと思います。
意外と便利なMOONDROP LINK
Dawn ProはMOONDROPが配信しているスマホアプリ『MOONDROP LINK』に対応しています。
Androidはストアからダウンロードできますが、iPhoneの場合は代理店の方で公開されているインストール方法を参照しながらインストールしていく必要があります。
接続してアプリを起動すると、デバイスを検索した後にDawn Proが製品写真と共に表示されます。
Dawn Proの写真をタップすると、デバイスの設定画面に遷移します。
設定可能なのは
・ボリューム
・フィルター
・ゲイン
・LED
の4項目。
フィルターで選択可能な内容は4種類。
どれに切り替えても劇的に変化するわけではないんですが、低音が少なく感じるので自分はボーカル低音を選んでます。
ガチで
この辺りはお好みになると思いますが、繋いだだけだとなんか音が割れるとかって場合はローゲインにしてから調整をした方がいいかもしれません。
低音がバリバリな曲は自分のライブラリに入っていないので、ハイゲインでも問題ないんですが、低音が気になるレベルだったらローゲインにするとか、フィルターで低音寄りではなくて柔らかい音の方にするとかでいいかと。
LEDは標準では「ON」になっていますが、点いていても邪魔なので自分はOFFにしています。
Dawn Proの音質
途中の写真でも載せていたように、Xperia 1VIにDawn Proを接続して曲を聴いてみました。
使用したイヤホンは同じ水月雨(MOONDROP)のCHU2をリケーブルしたものを使用しました。
Dawn Proの音質的には低価格なDACの割には結構いい感じだと思います。
ゲイン切り替えも出来るし、一昔前のDACに比べるとこの価格でこの音なら十分だと感じるくらいには良くならしてくれると思います。
音の広がりもそこそこありますし、ボーカルをメインで聞きたいというのが目的なのであれば、中途半端な金額を出さなくてもDawn Proでいいのかなと思いました。
当然ながらWALKMAN ZX707でバランス接続したものとは比べるまでもないレベルの差を感じましたが・・・
Xperia 1VI本体の3.5mm端子と比べるとどうなのかというと、実はXperia 1VIの3.5mmイヤホン周りは拘って作られていて意外と優秀だったりするので、音の広がりが狭い事を除けばイヤホン端子でいいのかもしれませんが、ZX707のバッテリーが切れてしまった場合や充電し忘れて持ち出せない時の代替案としては十分に満足できる音ではあるといえますね。
唯一気になる点があるとすると、通知が来た時やアプリ起動時、アプリ切り替え時に曲が途切れる場合がある事でしょうか。
まぁ曲を流しっぱなしで放置なWALKMANと違って、システム的に割り込みが入ったりするから当たり前といえば当たり前なのかもしれませんけどね。
まとめ
最近は様々なDACが増えてきていて、正直どれを買えばいいんだか良く分からなかったりしますが、あれこれ求めないのであれば価格の割にはいい音を鳴らしてくれてコンパクトなDawn Proは入門用としても実用的にも丁度いい感じかなと思いました。
普通にPC用のDACとしてバッテリーを気にする必要もなく使えるので、イヤホンを使いたいだけなのにいちいち家の中でZX707を持ち歩かなくても済むのは楽になったなと思いますね。
DACホルダーが届いたらXperia 1VIと組み合わせて使えるので、また有線イヤホンライフを楽しみたいと思います。
追記:LEPICのDAC POCKETが届きました
記事の途中で書いていたLEPICのDAC POCKETが届きました。
写真の通り見たまんまスティック型のDACをホールドしてくれるだけのアイテムです。
お値段は¥¥3,000。
普通にスマホサイズの横幅なので意外とコンパクト。
コルセットなんかにも使われているようなゴムベルトでホールドするんですが、太いのと細いのの二ヵ所があります。
結構しっかりとしているのでずり落ちるような事はありません。
で、Magsafe化したXperia 1VIの純正ケースに取り付けるとこんな感じ。
ペタッとくっつきますが、力を入れないと取れないという感じではありません。
逆に変な握り方をしたからといって落ちるという事もないので安心感はあります。
単純な構造で作ろうと思えば作れる感じがするので¥3,000は高いと感じそうですが、革やマグネットリングなどの材料を買いに行って切り出して作る手間を考えたら、買ってしまった方が早いし綺麗し楽という考えに至ったんですよね。
色の一体感云々って話もありそうですが、どうせDACを使う時の話でずっと付けっぱなしという事もないので、別に何色でもいいかなと。
因みにスタンド機能を有しているXperia 1VIの純正ケースに貼り付けると若干斜めになりますが、Magsafeリングが若干厚みがあるので気になるような傾斜にはなりません。
実際の運用状態を再現してみるとこんな感じ。
背面に貼り付けたDAC POCKETにDawn Proを入れて、本体とUSBケーブルで接続します。
とりあえず試しで入れただけなのでイヤホンケーブルが左(上側)に出ていますが、細い方のポケットにジャックを通して全て下から出す方が、ズボンのポケットにスマホを入れる派の人には便利だと思います。
ただ、位置的にケーブルが望遠側のレンズに被りそうなので、写真とは逆向きに4.4mmの端子を外側にすれば多少はマシになるかもしれません。
決して持ちにくくなったという感じは無くて、逆にグリップになる感じの出っ張りが出来た事で持ちやすくなった感じもあります。
取り外した時にUSBケーブルが邪魔だったら細い方に突っ込んだり、イヤホンケーブルを細い方から下側に出しているのであれば、イヤホンケーブルをDAC POCKET本体に巻いておく感じになると思うので、DAC POCKETと一緒にUSBケーブルもイヤホンケーブルで巻いておくと無くさなくていいんじゃないでしょうか。
とりあえず、DAC POCKETがあるだけでかなり取り回しがよくなるので、スティック型のDACをスマホと併用するのであれば一緒に用意しておくとかなり便利なアイテムだと思います。