はじめに
Eマウントの便利ズームが欲しくて、色々と悩んだ末にTAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDを購入したのが今年の6月14日頃。
使い勝手もいいし、明るいしでめっちゃ重宝しているレンズではあるんですが、ご存じの通りに25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2が発表され、あっという間に発売になります。(2025年11月20日発売)
色々な事があって(詳しくは以下の記事を参照してください)むしゃくしゃしてタムロン18-300mmと28-200mmを下取りに出して25-200mmに買い替えようかと思ったものの、思い止まってしまったのでその辺りの理由を書いてみようかなと思います。
TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDの弱点は広角
28-200mmの利便性と言えば広角~望遠まで1本のレンズでカバーできる柔軟性だったりするわけなんですが、絶対的に足りない部分があります。
それは「広角側」
普通に旅行に行くのであればテレ端が200mmもあれば十分ですが、どうしても広角側が28mmだと狭く感じる部分が出てきたりします。
余程の事が無ければ24mmで問題なく撮影できたりするので、広角側が24mmまで使えれば十分カバーできるのは先日の旅行で感じました。
24-105mmだと少し足りないという事もあるので、純正であればFE 24-240mm F3.5-6.3 OSSが一番ベターという事になるんでしょうけど、24-240mmって最短撮影距離が0.5-0.8mという事で、1本で全てを賄うには絶望的に寄れないんですよ。
食事も撮りたいって場合に立たないと厳しかったりするし、水族館や動物園でも被写体と距離を開けないと撮れないので、間に子供が入ってきてしまうという事が多々発生します。
なので、寄れて使えるタムロン28-200mmは広角側さえ我慢すれば1本で賄えてベターなレンズという感じでした。
25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2は便利ズームの決定版だと思う
そんな28-200mmの欠点である広角側を広げて25mmスタートになった25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2は1本で全てを賄いたいというユーザーにとってはまさに決定版ともいえる便利ズームになりました。
広角が24mmスタートに比べて1mm狭いんですが、25mmなら24mmが使えるレンズに交換しなくてもいいかなぁというレベルまで広角が使えますし、広角端ではハーフマクロ撮影も出来るので、席に座ったままでも十分にランチなどの撮影もできますね。
レンズとしては25-200mmという事になっていますが28-200mmの後継機という位置づけになっているのでG2という符号も与えられており、AFモーターもステッピングモーターのRXDからリニアモーターのVXDに変わったことで、AF速度、動体の追従性も大きく向上しています。
という事で、ぶっちゃけ28-200mmを使っていて広角が足りねぇと感じているのであれば買い替えた方が間違いなく幸せになれるハズ。
・・・なんですが、そこはそれでそんなうまい話ばかりがあるわきゃないんですよね・・・という事で、とりあえず思い止まった理由をここから書いていこうと思います。
25-200mm VXD G2と28-200mm RXDのスペック比較
とりあえず、いつもの通りにスペック表での比較。
品名 | 25-200mm F/2.8-5.6 Di III VXD G2 | 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD |
対応センサーサイズ | フルサイズ | フルサイズ |
焦点距離 | 25-200mm | 28-200mm |
換算焦点距離 | 37.5-300mm(APS-C換算) | 42-300mm(APS-C換算) |
最大絞り | F2.8-5.6 | F2.8-5.6 |
最小絞り | F16-32 | F16-32 |
絞り羽根 | 9枚 | 7枚 |
レンズ構成 | 14群18枚 | 14群18枚 |
最短撮影距離 | 0.16m(WIDE) 0.8m(TELE) | 0.19m(WIDE) 0.8m(TELE) |
最大撮影倍率 | 1:1.9(WIDE) 1:3.9(TELE) | 1:3.1(WIDE) 1:3.8(TELE) |
手ブレ補正 | 非搭載 | 非搭載 |
AFモーター | VXD(リニアモーター) | RXD(ステッピングモーター) |
フィルター径 | 67mm | 67mm |
サイズ(最大径x長さ) | 76.2x121.5mm | 74x117mm |
重さ | 575g | 575g |
付属品 | 花型フード、レンズキャップ | 花型フード、レンズキャップ |
対応マウント | Eマウント | Eマウント |
発売日 | 2025年11月20日 | 2020年6月25日 |
希望小売価格 | ¥148,500 | ¥99,000 |
実売価格 | ¥115,830 | ¥77,220 |
径が2mm、長さが4.5mm大きくなっているとはいえ重さは同じ。
その違いで25mmまで使えるのであればめっちゃいいやんって感じではあるんですよね。
AFも速くなるしハーフマクロも使えるし最短撮影距離も3cm短くなっているので、カタログスペックだけを見たらもう買い替えない理由が無いと思えるくらいだったので、自分も暴挙に出ようかとおもったわけなんです。
思い止まった大きなというかただ一つの理由はF値の違い。
それぞれのレンズでのF値は変化は以下の通りとなっています。
F値の違いがクリティカルになる可能性もある
という事で、それぞれのレンズのF値の変化は下の表の通りになっています。
25-200mmの方は実際に自分で試したわけではなくネットに転がっていた情報なので異なる可能性があるのは注意が必要ですが、実際にどうなのかを知る術は既に先行でテストを行っているカメラマンやインフルエンサーに聞くとか、今後発売前にテストできるモニター抽選に当選するくらいしか方法はありませんからね。
ただ、28-200mmの時は製品ページで主要な焦点距離のF値を記載していたのに25-200mmではそれ以外の部分だけをピックアップしているという事は、25-200mmは広角側に振った為にF値の変化というか最小絞りに到達するのが早くなったと考えてもいいと思うので、この数値も意外と事実かなぁと・・・
F値 | 25-200mmでの焦点距離 | 28-200mmでの焦点距離 |
2.8 | 25mm~ | 28mm~ |
3.2 | 27mm~ | 31mm~ |
3.5 | 34mm~ | 43mm~ |
4.0 | 54mm~ | |
4.5 | 53mm~ | 79mm~ |
5.0 | 115mm~ | |
5.6 | 96mm~ | 147mm~ |
旅行や普段の撮影なんかでF5.6~の絞りで撮るような状況が多いのであれば25-200mmの方が使い勝手が上がるし買い替えるべきかなと思うんですが、少しでもF値を抑えてボケを得たいとかって使い方を求めるのであれば、1/3段~2/3段の差とは言え結構な違いになりそうな気がします。
まぁフルサイズなので1/3段くらい気にしなくてもって意見もありそうですが、特にテレ側は28-200mmではF4.5の焦点距離でも25-200mmだとF5.6に到達しているので、その辺りを使う可能性が高い方は注意が必要かもしれません。
それでもF3.5-6.3の便利ズームを買う事を思えばF5.6で収まっているので十分なのかもしれませんが、F2.8-5.6という明るさも考慮して購入して普段は作品的なものを撮りたいなんて使い方をしている場合は、買い替えるべきか止まるべきかで凄く悩むレンズかなぁと。
あとは薄暗くなってきたときにはこの小さな差が結構大きな違いになってくるので、その辺りもかなり悩ましかったりするんですけどね。
ただ、レンズを両方持ったとしたら利便性を取って25-200mmばかりを持ち出す事になりそうな気はします。
まとめ
実際にレンズを試せたりしたらF値の事も気にするほどではないなって感じるのかもしれませんけど、地味に絞り開放で撮る事が多い身としてはどうなのかなぁと・・・
レンズ構成が違うので同じではないんでしょうが、単純に28-200mmを持っていって25-200mmと同じ開放F値にして何かを撮ってみればいいんでしょうけどね・・・
とりあえず一旦は思い止まったものの、発売はもう少し先だし、どこかのタイミングで28-200mmで絞りの違いを試してみて、別にええかと思えるようなら思い切って25-200mmに買い替えちゃうのもありなのかなぁと思ったりする気持ちも残ってはいるんですけど、何か今年これだけ色々とハズレくじを引き続けているような感じが続くと、もう全てを見なかった事にしちゃった方がいいのかもね・・・