かねてより噂されていたフルサイズのクラシックスタイルデジカメ、Nikon Zfが正式発表されました。
基本的なスペックは噂されていた通りで、Expeed7が搭載されています。
噂されていた以外の部分で個人的に気になるのは以下の点ですね。
中央にない被写体をシャープに保つフォーカスポイントVR
以下、Zfの製品ページからの抜粋になります
世界初のフォーカスポイントVRによって、被写体が画面内のどこにあっても、フォーカスポイント付近のブレを抑えることが可能。画面の隅に被写体を配置しても、思い通りの構図でシャープに撮影できます。
という事で、今までの手ぶれ補正と違ってフォーカスポイント付近を起点として手ぶれの効果が発揮されるって事なんですかね?
ボディ内手ぶれ補正の効果がUP!
ボディ内手ぶれ補正が8段分になっているとの事なので、かなりの効果が期待できますね。
「フラットモノクローム」と「ディープトーンモノクローム」が追加された
元々種類の多かったモノクロ系ですが、作例を見るとディープトーンモノクロームはめっちゃいいですね。
約9600万画素のピクセルシフト撮影
撮像素子の位置を微妙にずらしながら撮影するピクセルシフト撮影ですが、4コマ、8コマ、16コマ、32コマの撮影コマ数から選択できるようになっています。
4コマ、8コマはイメージセンサーを1画素ずつスライドさせますが、16コマ、32コマは0.5画素ずつスライドさせるとの事で、約9600万画素の高解像度撮影が可能になります。
ただ、画像合成はNX Studioを使用して合成するようなので、カメラ単体では撮影結果を確認できるのかどうか・・・
エクステリア張替えキャンペーンもあるみたいです
セピアブラウン、インディゴブルー、ストーングレー、モスグリーン、サンセットオレンジの5種類があるようなので、購入される方はまた悩ましい事になりそうですね。
申込期限は発売日~2024年1月15日までとなっていて、修理センター到着期日が2024年1月31日になっています。
また、ニコンダイレクトの限定カラーとしてボルドーレッドというエクステリアが用意されるようです。
あと、Zfcでは樹脂モールドになっていて、適応外になっていた液晶モニター裏面もZfのエクステリア張替えでは行われるそうです。
見た感じ、ベースのZfの時点でこの部分は張り革になっているので、最初からそういう仕様なんでしょうが、モニターを閉じていてもその部分だけが黒であんまりマッチしないなぁっていうZfcの残念ポイントが無いのはいいなぁと思います。
有償でもいいからZfcもパーツ交換で張替えをやってくれないかなぁ・・・
オプションのエクステンショングリップ Z f-GR1
当然のように別売のグリップも発売されます。
フロントダイヤルの位置が極端に外側にあるなと感じていたんですが、このエクステンショングリップありきの設計な気がしますね。
何気にシャッターボタンにレリーズボタンが付けられるのはいいなぁ・・・
こいつはもしかして?と思うところ
ZfcではISO感度ダイヤルの51200と100の間はH1、H2になっていたんですが、ZfはISO感度の上限が64000になっているのでH1が消えているのは分かるんですが、新たに「C」というのが追加されています。
製品の主な仕様を見ると「感度自動制御が可能」と書かれていたので、もしかするとCにセットして置いたらISO感度を自動制御してくれるのかもしれません。
ZfcでAモードだとF値に合わせてシャッタースピードの自動設定はしてくれますが、ISO感度だけは自分で設定する必要があって、何もかもお任せにしようと思ったらAUTOで絞りすらお任せしかなかったんですよね・・・
それがもしAモードで絞りだけを気にする使い方が出来るのであればめっちゃ楽だなとは思います。
まとめ
イメージセンサーが新型かどうかは分かりませんが、スペック的なものを見たらZ6IIと同じままな気がします。
最高30コマはハイスピードフレームキャプチャーのものなので、実質的な連写速度はZ6IIと同じ14コマですし。
そう考えると、当初のうわさだったZ5ベースではなく、Z6IIをベースにしてEXPEED7をミドルクラスに下ろしてきたカメラって事でしょうね。
元々の製造予定はあったんでしょうけど、Z6IIIで出すには色々と期待値に届いていないと思うので、Zfにしたっていう穿った見方が出来なくもないわけですが・・・
日本での価格はまだ分かりませんが、安い専門店価格でも26万くらいはするんじゃないでしょうか・・・
ただ、仮に30万弱だとしても、EXPEED7を搭載していますし、Z6IIとの価格差は3~4万あるかないかという事になると現状での選択肢としてはZfオンリーになってもおかしくないかもしれませんね。
被写体認識も人物(目、顔、頭部、上半身)、犬、猫、鳥、車、バイク、自転車、列車、飛行機とZ9やZ8と同じなので、Z6IIで撮るよりも圧倒的に楽だと思うし、差別化の為に制限されていなければAFの追従性もいいでしょうしね。
しかし、仮にAPS-Cのフラッグシップが出るとしたら他社と同じで本体だけで20万くらいになりそうですね・・・
まとめた後だけど要望とか
Z6IIに不満を持ってて、新型を楽しみにしている人とか、フルサイズのZfを待っていたって方には待ちに待ったカメラだと思いますし、自分もZfcを買ってなかったらZ6IIから買い替えていたかもしれません。
が、以前にも書いたんですが、ZマウントのレンズをZfcで使うと絶望的に似合わないと思うんです。
SpecialEditionの28mmと40mmはまだマシですが、どうしても通常のレンズだと浮いた感じがするんですよ。
まぁ使うには何ら問題ないんだけど、冷静に見たらテンションがちょい下がるというか・・・
FTZIIにしてもスルッとし過ぎててクラシカルデザインには微妙にミスマッチですし。
Zfcで色々とやってみたからこそ感じた部分なので、自分がZfを買ってもあんまり刺さらないだろうなと思ったので、Z6IIIとかを待とうかなと思いますが、折角クラシックデザインをウリにするんだったら、本体だけではなくてレンズなんかにももうちょっと気を使ってほしいなと。
昔のレンズのような感じで作ったら価格が跳ね上がっちゃうのかもしれないけど、そういったシリーズも追加していってくれないかなぁ。
純正が無理ならシグマのIシリーズとかをZマウント版で出すとかね。
全然関係ないけど、シグマの18-50mm f/2.8 DC DNがZマウントで発売されたら間違いなく買うけどね・・・