はじめに
本日、ニコンからDXフォーマット向けのレンズ2本が発表になりました。
噂としては上がっていたので遅かれ早かれではあったんですが、来週水曜(10/22AM10:00)に予約開始の10月31日に販売開始という結構速いスピード感がある発売となります。
スピード感があるとは書きましたが、正直ニコンがDXフォーマットのZマウント機を発売してからどれだけ経ってんねんって話になると、正直展開が遅すぎて「ようやくか・・・」って感じの方が強い方が多いのではないでしょうか。
ZマウントのDXフォーマット単焦点レンズなんて2年数か月ぶりでようやく2本目ですからね・・・(;´Д`)
ただまぁぶっちゃけ待望していた35mm単焦点、それもマクロ対応という事でめっちゃいいなとは思うわけですが、このブログを見てくださってる方ならご存じかもしれませんが、今年はもう洒落にならないレベルでやりすぎて限界突破中なので、レンズを購入出来るとしても来年・・・しかも夏以降になりそうなので指をくわえてみている事しかできないわけですが、折角なのであれこれ書いてみようかなと思いますが、あくまでも個人的な感想です。
どんだけマウント増やしてんねんって状態なので、Zマウント1本の方とは感想が変わるかと思いますがまぁこういった考えもあるよという程度でとらえて頂ければいいかなぁと…
製品スペック
とりあえず、2本のレンズのスペックをひとまとめにしてみました。
製品名 | NIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VR | NIKKOR Z DX MC 35mm f/1.7 |
焦点距離(35mm版換算) | 16-50mm(24-75mm) | 35mm(52.5mm) |
最大絞り | F2.8 | 撮影距離∞のとき:F1.7 撮影距離0.16mのとき:F3.2 |
最小絞り | F22 | 撮影距離∞のとき:F16 撮影距離0.16mのときF22 |
レンズ構成 | 11群12枚(EDレンズ1枚、非球面レンズ2枚) | 7群8枚(ED非球面レンズ1枚) |
ピント合わせ | インターナルフォーカス方式 | マルチフォーカス方式、インターナルフォーカス方式 |
手ブレ補正 | レンズシフト方式 中央5段 VRモード:ノーマル/スポーツ 三脚使用時ブレ補正:有り | なし |
最短撮影距離 | 焦点距離16mm時:0.15m 焦点距離24mm時:0.18m 焦点距離35mm時:0.21m 焦点距離50mm時:0.25m | 0.16m |
最大撮影倍率 | 0.24倍(焦点距離50mm) | 0.67倍 |
絞り羽根枚数 | 9枚(円形絞り) | 9枚(円形絞り) |
フィルターサイズ | 67mm | 52mm |
寸法(最大径x長さ) | 約74.5mmx88mm(マウント基準面から先端まで) | 約70mmx72mm(マウント基準面からレンズ先端まで) |
質量 | 約330g | 約220g |
付属品 | レンズキャップ(フロント・リア)、レンズフード | レンズキャップ(フロント・リア) |
関連品 | 別売レンズフード(HN-43)¥4,000前後 | |
ニコンダイレクト販売価格(実売価格) | ¥115,500(¥103,950) | ¥64,900(¥58,410) |
DXレンズだからか知りませんが、MC 35mmの方はレンズフードが別売だったりします。
写真を見る限りかなりコンパクトなレンズフードなので、他のねじ込みフードを使うよりも一体感もあっていいのかなとは思います。
NIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VR
みた感じだとNIKKOR Z DX 12-28mmと同じような見た目のレンズになってますね。

このレンズを購入するのに向いている人
NIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VRはどういった人に向いているのかというとこんな感じ。
- 最短撮影距離が短いので被写体に寄って撮りたい人
- ボケを活かした撮影をしたい人
- F2.8通しのレンズが欲しい人
- 室内や夜など暗所での撮影が多い人
といったところでしょうか。
比較的コンパクトでめっちゃ寄れる、F2.8通し、VR搭載という事でDXフォーマット機がメインの方なら手放しで喜べるレンズになってるとは思いますし、待望の明るいズームレンズなのでめっちゃ惹かれる部分はあるハズ。
もしくはフルサイズのサブ機としてDXセンサー機を使っているとか、写真に取り組んでいこうとしているユーザー層は高くてもNIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VRを買っておくと長く使えるいいレンズだと思います。
個人的には「出会うのが遅すぎたのよ(by.ララァ・スン)」なレンズ
ずっと大人しく待っていた方や最近DXセンサー機を買った方には朗報だと思いますが、自分のように待ちきれずにEマウントとの電子マウントアダプターを購入してEマウントのAPS-C用のレンズをDXセンサー機で使っていた身としては今更出てもなぁって感じ茶うんですよね(;´Д`)
というのも、この2本の前に出たのがNIKKOR Z DX 24mm f/1.7の2023年6月23日なので約2年4ヶ月ぶり。
そしてこのDX 24mm f/1.7以降で出たのは今年のTAMRON 18-300mm Zマウント版以外は全て中華レンズという状態ですからね・・・
そら展開が遅すぎてマウントアダプターを買って使い続けるか、いっそここまでレンズが出ないならマウント変えるかって人が出てくるのも仕方がないわけですよ。
さらに自分の場合はEマウント機まで買った挙句にAPS-Cからコンパクトなフルサイズのα7CRに変えて、レンズもFE 24-50mm F2.8Gまで行っちゃってるので、今更このレンズを買うメリットがあるのかと考えた場合、「Z50IIで使える」という当たり前な事を除いたら他のカメラでも良くね?って感じになってしまっちゃうので、仮に買うとしても優先順位はめっちゃ下の方かなぁという気がします。
FE 24-50mmでもAPS-Cクロップすればテレ端側は同じになりますしね。
問題は価格かなぁ
値上がり値上がりで金銭感覚がバグってしまったカメラ趣味のユーザーは「安い」と感じるかもしれませんが、他のDXセンサー用のレンズが軒並み安価な事を考えたら
NIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VRの11万円って普通にいい値段なわけですよ。
まぁ最近のレンズって全てキャッシュバックありきの値付けな部分もあると思うので、キャッシュバック対象になれば9万くらいで買えそうな感じもしますけど、最近はDXレンズは軒並み対象外なことが多いので、基本的に価格はそのままという感じでしょうか。
レンズの価格が軒並み上がってるので11万だったら妥当という感覚も自分としてはありますけど、「ボケを活かした撮影をしたい」という事を考えなければキットレンズの16-50mm f/3.5-6.3 VRと同じ焦点距離ですし、コンパクトさは無くなるわけで、ライト層が手を出すのかは微妙なんじゃないかなぁという気がします。
どういった使い方をするかにもよるとは思うんですが、普通にスナップがメインなら16-50mm f/3.5-6.3VRでも十分ですしね・・・
人によって使い方は違うので一概には言えませんが、11万出すんだったら単焦点の明るいAPS-C用のAFが効くレンズがVILTROXから2~3万くらいでAmazonで買えるようになっちゃってるので、コアな焦点距離(50mmや35mmなど)のレンズを1本だけとか買うなんて方向に流れてる気もするんですよね・・・
結構否定的な事を書いてますが、決してNIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VRがダメって事ではなくて、あくまでも個人としてはZ50IIを使わない代替手段が存在するので、このレンズを優先的に買う必要が無いというだけの話なので、あまり否定的な部分は気にしなくても大丈夫です。
どのみち買ったら買ったで使い勝手が良くてQOLが上がるいいレンズだと思いますしね。
NIKKOR Z DX MC 35mm f/1.7
NIKKOR Z DX 16-50mm f/2.8 VRに関しては微妙なニュアンスでしたが、個人的にはこっちのNIKKOR Z DX MC 35mm f/1.7の方が興味をそそられます。

ようやくDXフォーマットで出る35mm版換算で約50mmの標準単焦点レンズですからね。
手ぶれ補正は付いてないけどマクロ機能付き。
NIKKOR Z MC 50mm f/2.8と比べるとレンズ単体で6mmほど長くなってますが、ようやくDXセンサーで標準レンズとしてもマクロレンズとしても使える50mm(35mm版換算)のレンズだと考えたら色々と楽しみなレンズではあります。
このレンズを購入するのに向いている人
- マクロ撮影が好きな人
- 明るい単焦点レンズが欲しい人
- 室内や暗所での撮影をする人
- 35mm版換算で35mmよりも50mmの方が好きな人
- 中華系レンズの写りがあまり好きじゃない人
ザックリ書くとこんな感じでしょうか。
手ぶれ補正のVRが搭載されていないことが気になる人もいるかもしれませんが、何気にフルサイズ用のZ MC 50mm f/2.8をZ50IIやZfcなんかで使ってもマクロ撮影でそこまで気になる事は無かったですし、風で揺れる花なんかだと手ぶれ補正なんか関係なくてAF-Cでちゃんと被写体にピントを合わせ続けさせる方が大切ですからね。
F1.7の明るさなので、手ぶれ補正が無くても意外と大丈夫なので、問題ないと思います。
個人的には「いずれ買う」レンズ
個人的には待望していたDXセンサー用の単焦点で臨んでいた焦点距離なうえにマクロ機能まで搭載されていて、ぶっちゃけ今の「やりすぎた」というのが無ければ即買いレベルのレンズだったと思います。
・・・少し前まではね(;´Д`)
なんで少し前までって書き方になったのかというと、「FE 100mm F2.8 Macro GM OSS」の存在があるから。
正直、タムキューの支払いもまだ始まってない(ボーナス払い)のに、下取りに出してFE 100mm F2.8 Macro GM OSSに買い替えたいって考えるレベルには気になってるんですよね。
まぁ流石にそんな事をしても毎月の支払ができないのでやりませんけど、それくらい1.4倍マクロレンズってのは魅力以外の何物でもないですし、価格的にも発表前のFE 90mm F2.8 Macro OSSが売られていた金額と大差ないんですよね・・・
お金に余裕があって今回の2本のレンズとFE 100mmマクロのどちらを買うかと言ったらFE 100mmマクロの方を買います。
ただ、このNIKKOR Z DX MC 35mm f/1.7も欲しいレンズには違いないので、1年後くらいに買えたらいいかなぁ・・・
まとめ
まぁ色々と書き殴った感じになりましたが、ようやくDXセンサー用のレンズが再び動き始めた・・・と思っていいんですよね?ニコンさん。
ニコン的にはDXセンサー機はライトユーザー向けというつもりで展開しているのかもしれませんが、折角買ったユーザーにフルサイズに買い替えるか他のマウントに乗り換えるかという選択肢しかないのはどうかという思いはありましたし、実際に流石にレンズが少ないから他マウントに変えようかなぁって話を聞いても何とも言えませんからね。
電子マウントアダプターを使ってという方法もありますけど、ファーム次第で動かなくなる可能性もある以上、全ての人にお勧めできる方法でもありませんし。
今回2本増えたとはいえ、ようやくベースラインが出来たかなぁという感じなので、70-300mmとか10-24mmなんかの使い勝手のいいラインナップやDXセンサー機に合わせて使いやすい感じのコンパクトなズームレンズなんかも出していってほしいですね。
購入したユーザーが『他のメーカーにしておけば良かった』なんていう気持ちにならないようにしっかりとラインナップを増やしていってほしいと思いますが、VRレンズを使用した時にバッテリー残量2になったら突如赤ゲージになったり2に戻ったりという不安定なバッテリー表示を本当に何とかしてほしいですね・・・(´・ω・`)