はじめに
最近はコンパクトデジタルカメラも値段が上がっていて、為替の関係もあって1万円くらいで買えるようなコンデジがほぼ存在しなくなってしまいました。
中古で探そうにもカメラ屋だと高いのでリサイクルショップみたいなところの方が安く買えたりするけど、あるかどうかはその時次第という感じなのでなかなかコンデジを買い替えられないという知り合いがいたので、何かいいのがないかと探していたんですが価格で選ぶとほぼトイカメラな感じになっちゃうんですよね・・・
そんな中、なんとなく面白そうなカメラがあったので買ってみました。
それがCHUZHAOのミニレトロデジタルカメラです。
ミニヴィンテージデジタルカメラとも書かれていますが、まぁ言い方が違うだけ。
お値段はアマゾンで大体¥6,500くらいになっています。
CHUZHAOデジカメのスペック的なもの
外観を見た感じはローライフレックスに代表されるような二眼レフカメラの形状をしています。
同じような見た目のものだとケンコートキナーが取り扱っているPIENIFLEX(ピエニフレックス)というトイカメラがあります。
価格的にはほぼ同じようなものなんですが、CHUZHAOの方が見た目がより二眼らしい作りになっています。
折角なのでちょっとスペックを比較してみましょう。
PIENIFLEX | CHUZHAO | |
イメージセンサー | 1/4型 CMOS | 1/4型 CMOS |
総画素数 | 95万画素 | |
有効画素数 | 92万画素 | 1200万画素 |
補間画素数 | 500万画素 | |
レンズ | 3.43mm F2.8 | |
焦点距離(35mm換算) | 41mm相当 | |
最短撮影距離 | 約0.5m | 10cm |
液晶モニター | なし | 240x240dot 1.54インチ LCD |
メモリー | micro SDHC(4~32GB) | micro SD |
保存形式 | 静止画:JPEG 動画:MJPEG(AVI) 音声:WAV | 静止画:JPEG 動画:MOV |
静止画サイズ | 2592x1936 | 3456x3456 |
動画サイズ | 1280x720(25fps) | 1080p FHD |
シャッタースピード | 1/100~1/25秒(自動) | 自動 |
ISO感度 | 100 | 自動 |
バッテリー | リチウムイオン | リチウムイオン 1000mAh |
端子 | USB2.0 | USB Type-C |
本体サイズ(幅x高さx奥行) | 約46x60x39mm | 約42.4x52.1x89.4mm |
重量 | 約36g(本体のみ) | 約115g |
付属品 | USBケーブル ネックストラップ 取扱説明書 | USBケーブル microSDカード(16GB) ネックストラップ 取扱説明書 |
注意点 | 液晶モニターが無くパソコン接続が前提となっている | 設定メニューがないので細かい設定が出来ない |
流石にケンコートキナーの方が細かい情報が載ってますね。
正直、トイカメラとして考えたらPIENIFLEXの方がコンパクトなので鞄にストラップ感覚で付けておいて写真を撮るという事が出来そうですが、CHUZHAOの方が「遊べる」感は凄くあるんですよね。
開封と外観
届いたので早速開封していきたいと思います。
パッケージについて
パッケージは銀色のボックスに製品のイラストがプリントされていて、意外とチープさは無いです。

めっちゃ高級感があるわけではないけど、デジカメが欲しいとか言ってて誕プレで貰ったらちょっと嬉しいかもしれない雰囲気はあります。
開封するとこんな感じ。

袋に入った本体とアクセサリーが入ったボックスが出てきます。
袋は不織布なんかではなくて何かを買った時にUSBケーブルが入っていたりする軟質系のタイプ。
価格面を考えたら十分なんですが、トレーと袋が違うだけで地味に1ランク上の商品に感じるかもしれません。
因みに取扱説明書は本体を固定しているトレーの下に入っています。
付属品について
付属品の入ったボックスはこんな感じでパッケージと同じ感じの箱になっています。

ヤングピーポーじゃないけど気にしちゃいかん。
USBケーブルはType-C to Aでストラップは展示会なんかでよく見る感じのネックストラップが付属しています。

取扱説明書は日本語対応。

十分に内容は通用すると思います。
ただ、このマニュアルには重要な項目が抜けていたりするので、その部分は操作方法についての部分で記載しています。
あと、16GBのmicroSDカードが付属しているんですが、カード自体は本体にセットされて出荷されています。
なので、電源ボタンを長押しして電源を入れればすぐに撮影できるようになっています。

まぁどこのメーカーかもわからない16GBですが、問題なくリードライトは出来ています。
付属のストラップを使うかはお好みで・・・
外観については後述しますが、すとらっぷの取り付け部分はこんな感じになっています。

そしてストラップの取り付け部分はこんな感じ。

左右からぐっと押し込むことでストラップ本体を取り外す事が出来るタイプになっています。
ただ、本体サイズがかなり小さいので、この取り付けパーツですら大きく感じるレベルだったりします(;´Д`)

実際付けてみたら結構仰々しい感じになったので、使うかどうかはお好みで。
個人的には引っ張ったら伸びるリール付きのストラップを使って鞄とかベルトに着脱できるようにしておいたら便利かなと思いました。
CHUZHAOミニレトロデジカメの外観
本体の外観はこんな感じになっています。
二眼レフな外観ですが、上側のレンズはダミーで下側だけで撮影が出来るようになっています。

樹脂製なのでかなり軽いんですが、シボ革っぽいボディやシルバーのプラパーツも結構良く出来ていて、全然ちゃっちい感じはありません。
シルバー部分はあんまりメッキ感は無いんですが、メッキだったら長年使っているうちに皮脂でメッキが落ちていっちゃうかもしれません。
右側面にはフィルム巻き上げ風のレバーが付いているんですが、取説でジョイスティックと書かれています。
再生時の画像消去時にレバーを回転させることで[YES]と[NO]を選択したり、撮影時には数回転させることで6秒間の動画撮影が可能になっています。

これを操作するためにはこのサイズ感が必要だったのかなと感じますね。
本体底面にはmicroSDカードスロットとUSB Type-Cのコネクターが存在しています。

microSDカードスロットはプッシュオン・プッシュアウトタイプなので、カードが引き抜きにくいといった事はありませんでした。
Type-Cポートにケーブルを繋いで充電を開始すると、充電中のLEDなんかは存在しないんですが、液晶画面にバッテリーの絵が表示されます。

購入時にはほぼバッテリーフルだったので充電する必要もない感じでした。
液晶画面は実物の二眼レフのように本体のトップカバーを跳ね上げる形で見る事が出来ます。
コストカットの為に自分でパカッと開ける必要がありますが、蓋を開けると写真のようにフタの内部に折り畳まれたパーツが展開されて遮光窓のようになってくれます。

収納する時は左右から蝶番部分を少し押して後部を蓋に押し込んで畳みます。
トイカメラながらウエストレベルファインダーでの撮影が出来ます。
難点があるとすると横向きにした時や角度を変えて撮影したい時に液晶の確認がほぼ無理ゲーになる事でしょうかね(;´Д`)
実際に液晶画面を確認するとこんな感じ。
240x240ドットの液晶なのでどうしても荒さは目立つかもしれませんが、決して分かりにくいという感じはありませんでした。

撮影するのには十分なんじゃないでしょうか。
個人的にはここまでやるんだったら、削除ボタンの長押しで表示させる内容を左右反転させて本当に二眼レフのような操作感に出来るような機能があればめっちゃ面白いなと思うんですけどね。
操作方法について
取扱説明書には簡単にボタンの機能については書かれているんですが、操作方法についての細かい事は書かれていないので補足というか使い方を書いてみようと思います。

1.電源/フィルター切り替えボタン
2.撮影/決定ボタン
3.削除/AF切り替えボタン
4.画像再生ボタン
5.選択/動画撮影レバー
取説とは呼称を変えていますが、なんとなくわかりやすいかなと。
それぞれのボタンの機能的なものを書いていきます。
1.電源/フィルター切り替えボタンの機能
電源ボタンを長押しで電源のON/OFFが出来ます。
電源がONの撮影可能状態の時に軽く押すと、モノクロフィルターのON/OFFが出来てカラーとモノクロの切り替えが出来ます。
2.撮影/決定ボタンの機能
撮影時に1回押すと写真を撮影します。
ボタンを長押しにすると動画を撮影し、もう一度押すと動画撮影を停止します。
画像再生時には決定ボタンとして機能します。
3.削除/AF切り替えボタンの機能
撮影時に押すとオートフォーカスのON/OFFが出来ます。
OFFにすると恐らくフォーカスが無限になるようでスナップなんかをする時はOFFでいいかもしれません。
AFをONにすると最短撮影距離までしっかりとフォーカスを合わせてくれます。
画像再生時に短押しすると画像を削除するかどうかの確認が表示されます。
長押しをするとSDカードのフォーマットを実行するかの画面が出てくるので、フォーマットする場合はレバーを回転させて決定ボタンでフォーマットできます。
4.画像再生ボタンの機能
このボタンは短押しで撮影した再生画面のON/OFFが出来ます。
ボタンを長押しする事で、デジカメの日付設定が出来ます。
長押しで画面が切り替わり、[年]ー[月]ー[日]ー[時]ー[分]ー[秒]を設定する画面が出てくるので、レバーを回転させて正しい設定をしたら決定ボタンを押すと次の項目に移動していきます。
Amazonのレビューで日付の変更が出来ないという方がいたんですが、恐らく気付いていないだけでパッケージの中に日本語マニュアルとは別にさも箱の底に印刷されているかのような英語のユーザーマニュアルが付いてるんですよね。

自分も最初は出来ないのかと思っていたんですが、こちらを見ると再生ボタンの長押しで日付設定、削除ボタンの長押しでカードの初期化と書かれています。
何で日本語と英語の別紙にしてあるマニュアルに書かれていないのかは謎ですが、ちゃんと設定出来るので安心してください。
5.選択/動画撮影レバーの機能
撮影可能状態でレバーを回転させると動画の撮影が開始されます。
その後6秒間のカウントダウンが始まって動画の撮影が停止されます。
なのでショートムービーを撮るならそれで十分なんですが、縦のショートムービーにするのであればカメラを横に倒して撮影する必要が出てきます。
画像再生時にはこのレバーを回転させることで再生する画像の送りと戻しが出来ます。
また、画像削除時には回転させることで[YES][NO]を切り替える事が出来ます。
画像削除の方法
上の各ボタンの機能を見れば分かるかと思うんですがざっくりした流れでいくと
画像再生ボタン→レバーを回転させて画像選択→削除ボタン→レバーを回転させて[YES](削除)か[NO](キャンセル)を選択→撮影/決定ボタンを押す
という感じ。
通常のデジカメのようにボタンが近くに配置されているわけではないのでちょっと煩雑な感じがしますが、慣れてしまえば意外と楽な気がします。
実際に撮影した写真(撮って出し)
AFをONにした時は中央に大きなフォーカスエリアが出てくるんですが、基本的にカメラ任せ&中央にフォーカスを合わせに行くみたいです。

日光の反射が強い白い部分は白飛びしちゃってますね。
ホワイトバランスも何もかもカメラ任せなんですが、トイカメラとして考えたら結構シッカリと写せるカメラなんじゃないかなと思いますね。

撮る物次第かなぁという感じはしますが、トイカメラというよりも一昔前のコンデジとかスマホといった感じかもしれません。

撮影したJPEGファイルは大体4MB弱/1枚のファイルサイズなので、付属の16GBのmicroSDがあれば十分な感じがします。
一方の動画はこんな感じ。
トイカメラだと考えたら十分な写りなんじゃないかと思いますが、やっぱり白飛びしやすい感じはしますね。
動画に関しては11秒で約19MB。
このカメラでそんなに動画を撮るのかというのあると思いますが、手軽に遊ぶ分にはいいかもしれません。
CHUZHAOミニレトロデジカメの欠点
欠点というか、トイカメラだと考えれば欠点でもないかもしれませんが、メニュー画面という所謂設定画面が存在していません。
なので微調整的なものは無くてカメラ任せで撮れる写真の味を楽しむ形になります。
実際に撮影した感じだとちょっと白飛びしやすいかなぁという感じはするんですが、¥6,500くらいでこれだけの写りをするのであれば十分なんじゃないかなぁという感じもします。
あと、内蔵されているバッテリーは個人で交換できないタイプなので、バッテリーが消耗してどうにもならなくなったらメーカーに修理依頼をするしかないという感じなんですが、日本の代理店がやってるわけではなさそうなので修理依頼のハードルが高そうというのが最大の欠点というか難点かもしれませんね。
まとめ
操作スタイルとかを考えるとどちらかというと初心者向けというよりもカメラに慣れた人向けという感じもするんですが、使い勝手は慣れれば何とでもなるので、見た目のスタイル的にもレトロスタイルでこういった見た目のカメラが欲しい人には結構いいカメラなんじゃないかと思いました。
また、写りもトイカメラ然とした感じではないので、一昔前のコンデジ感覚で撮影を楽しめるカメラかなぁという感じがします。
流石にWi-Fiなんかは無いのでリアルタイムでスマホに転送という事はできませんが、自分が以前購入したAnkerのMagGo SDカードリーダーなんかがあればスマホに直ぐコピーできるので写真転送で困る事もないんじゃないでしょうか。
とりあえず、見た感じで買ってみたけど結構悪くないんじゃないかなぁと思うので、持ち歩いて使っていってみたいと思います。