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Nikon Z6IIを1年間使ってみての感想

ふと気が付いたらNikon Z6IIを買ってからもう1年を過ぎてました。

その後にZ30やZ9なんかも行ってしまっていて、うちのブログ的にはちょっと影が薄くなってますが、実際に1年間使っての感想や今後の事を書いてみたいと思います。

※新品購入するのであれば、似たような価格帯にNikon Zfが出たので、それらを踏まえて加筆修正しています。

 

バランスがよく、長く使える機種

ずっとNikon Z5がフルサイズミラーレス初心者におススメのカメラだと言ってきました。

ニコンのフルサイズはZ5でもZ6IIでもボディ内手ブレ補正が入っているので、手ぶれ補正のないレンズやオールドレンズでも手ぶれ補正が効きますし、普段使いであればZ5で全然問題ないと思います。

ただ、その上というか、ステップアップしていこうと思うとZ5では厳しい面が出てきます。

単純に分かりやすい部分でいうと連写速度。

Z5は連写が4.5コマしか出来ないので、動きの速い物を撮る場合には全く足りません。

対するZ6IIは14.5コマで、かなりガチでもない限りは困らないレベルの高速連写が出来るようになっています。

流石に連写速度を考えたらZ6IIではCF Express TypeBを使う方がいいと思いますが。

また、あまり言われることが少ない部分ではあるんですが、AFの追従性も違います。

ここに関してはZ5とZ6IIだからというわけでもないので、後でちょっと書いてみます。

 

流石にZ9を持った後にZ6IIの動体性能を見るとランクなりだなと感じますが、ガチガチの撮影には厳しいかもしれませんが、動態撮影に慣れていない自分でもそれなりに撮れる性能なので安心してください。

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因みにこの時に広角用でZ5を持っていきましたが、連写しても・・・orzでした。

 

正直、連写が必要でないのであればピクチャーコントロールやその他の部分はほぼ同じですし、使ってみて特に気にするような点は無いと思います。

本体サイズも変わらないし、30gの重さが増えるだけで連写速度が跳ね上がるわけです。

ただ、上でも書いたように動体撮影はほぼしないという事であればZ5であろうがZ6IIであろうが体感としてはほぼ変わりません。

なので、入門用としてZ5でも問題ないと思いますが、将来的に色々な物を撮影したいという気持ちがあって、購入したカメラを長く使いたいのであれば、Z6IIをお勧めしたいと思います。

中古だと手頃な価格になってきて、Z5との価格差がかなり縮まってきていますからね。

ただ、新品で購入するとなると、キャッシュバックがある時期なら差があるのでいいんですが、通常時に買うのであれば最新の画像処理エンジン、Expeed7を搭載したZfが大差ない価格で販売されていて、様々な被写体を認識して撮影しやすくなっているので、Zfを選択するのも一つの手だと思います。

ただ、見た目が全く違う事、Z6IIの方が片手操作がしやすいなど、性能と運用を天秤にかける機種選びになるので、どちらを選ぶかは使われる方次第になるかとは思います。

 

金額的に許されるならこのラインを選ぶべきかも

今まではEOS RPやEOS R、そしてNikon Z5がそこまで高価ではないフルサイズの入門機という扱いになっていました。

そもそも入門機というのはメーカーが初めて使うならこれがおススメですよというものであって、エントリーだから長く使えないってわけではないです。

価格が上がってきてしまい、エントリークラスといわれるものの金額も変わってきたので、EOS RPやZ5が少々稀有な存在になってきました。

実際のところ、上でも書いたように『全部乗せ』なZ5なので連写速度が必要でないのであればZ5でもいいんですが、普段使いにも動体撮影にもという使い方であればZ6IIを選んでおく方がいいでしょう。

不満点もありますが「そんなもん」だと思えば気にならないレベルだったりしますしね。

ただ、Z9に行ってしまった後から見ると、やっぱりランクなりの性能だなと感じる部分は多いですが、オールマイティーに使えるバランス機としての性能はかなりいいので、今からZ5を買おうと思っているのであればZ6IIやZfも候補に入れてもいいんじゃないかと思います。

 

AF追従性の事

今時は被写体検出の種類なんかが比較の差になってきてますし、エントリー扱いの機種でも上位機種譲りのAFを搭載した機種が(特に他メーカーで)増えてきました。

上でもちょっと書きましたが、カタログスペックの罠というかなんというか・・・まぁ考えれば分かる話ではあるんですが、AF性能って色々あるわけです。

例えば被写体を検出して瞳を認識するとかピント合わせの速度とか。

で、こういった部分は良く書かれていますが、あまり表に出ない部分としてはAFの追従性があります。

ぶっちゃけ、エントリー機種にフラッグシップのような追従性を搭載するわけがないんですよ。

そんなことしたらフラッグシップの意味がなくなるし。

なので、AFの追従性に関してはカメラのランク差があると思ってください。

今時だったら速度がそんなに早くないものや手前に来るようなものだとそれなりに追従してくれると思いますが、そこそこ速い移動や横に高速移動する系だとAFエリアの追従が遅れたりします。

「そんなことしなくてもAFエリアを前面にすりゃいいじゃん」って思うかもしれませんが、カメラが確実に被写体を検出して認識してくれればいいですが、そうでなければ結局は液晶タッチなんかでターゲット指定の必要性が出てきます。

仮に認識したとしてもエントリー機がガチ追従してくれる事は残念ながらほぼ不可能かと。

なので、被写体検出の種類が増えたりAF性能が上がったという新機種でも、動態に対してAFが追従してくれるかは別問題なので期待しすぎると残念な気持ちになる可能性もあります。

こういった部分は実際に使ってみないとわからないし、家電量販店なんかで動体チェックなんてほぼ不可能だと思うのであまり期待しすぎないようにしてるほうがいいかもしれません。

ターゲットが外れにくい普通の動き物だったらエントリー機でも十分かもしれませんが、飛行機とかサーキットとかだと厳しいんじゃないかな。

 

因みに、色々新機種を出しているキヤノンさんだと長く使うつもりならちょっとお高めだけどEOS R6IIにしておく方がいいかと思います。

今だとキヤノンのR8が出て、軽さもあって現世代のエントリー機という位置づけになってます。

EOS R6IIと比べると13万くらいの差があるようですが、背面の操作系とか手ぶれ補正の有無、AFの事を考慮したらR8を買うなら確実にR6IIを買う方が長く使えるのは間違いないと思います。

RFレンズの大多数がIS付きとはいえ、明るい単焦点とか安いレンズには入っていないのが多いですしね。

 

残念な点もある

実際に使ってみると色々といい部分が多くて、上の機種と比べない限りは不満点はそこまで多くないんですが、唯一といっていいくらいに大きな残念ポイントがあります。

それはアップデートが無い事。

Z9に搭載されているEXPEED7はEXPEED6の10倍の性能だといわれています。

Z6IIとZ7IIはそのEXPEED6を2基搭載しているので、他機種よりも色々と出来るはずなんですよね。

単純計算で2倍なんて事がないのは分かってはいるけど、連写辺りにしか恩恵がないのはなんかこう釈然としない。

もうちょっと色々と出来るんじゃね?って思ったりもするんだけど、そういった要素も全くないし、被写体検出の種類が増えるわけでもなく、このままひっそりとレンズ対応でファーム更新があるくらいでZ6IIIが出てしまいそうな気がします(´・ω・`)

いや、ホントもうちょっと色々と出来ればかなり化けると思うんですけどね・・・

 

以下追記と変更

2023/7/12更新のファームウェアVer1.60で少し化けました

上の項目で残念な点という事で「ファームウェアのアップデートが無い」と書きましたが、2023年7月12日にファームウェアのアップデートがありました。

Nikon Z6II+NIKKOR Z 26mm f/2.8
Nikon Z6/Z7/Z6II/Z7IIのファームウェアが更新されました

7月12日にZ6/Z7用のファームウェア Ver3.60とZ6II/Z7II用のファームウェア Ver1.60が公開され ...

続きを見る

上記の記事で更新内容とか試してみた感想なんかを書いています。

で、このアップデートで個人的には結構嬉しい機能が追加されました。

●動画撮影時の赤枠表示

●ファインダーの表示倍率変更

の2点です。

Z9やZ30のように動画撮影時に撮影中なのが一目でわかるような赤枠が表示されるようになりました。

Nikon Z6II ファームウェア Ver.1.60

今までは動画撮影しているかの判断は左上の●RECと右上のカウンターくらいだったんですよね。

で、液晶を上にチルトさせて90度にしてしまうと、ファインダーが邪魔になったりして●RECが確認し難かったんですよ。

後ろにグイッと引き出せば見易くはなりますが、腕を前に出す必要性が大きくなるので疲れやすくなるので嫌だったんです。

しかも録画ボタンが小さいので、押せてるんだかどうなんだかって時があってね・・・(;´Д`)

でも、これで動画を撮っていても単純明快になったのは良かったです。

 

そして、ファインダーの倍率が「標準」と「小さめ」が選べるようになりました。

メガネを掛けていると、標準では四隅の確認や上下のINFOを確認し難かったんですが、小さめに設定するとメガネを掛けていても一目で確認できるようになりました。

わざわざ四隅の確認の為に覗き込むような感じで、若干目の位置を変える必要が無くなったのはかなり快適です。

被写体認識とかAFの高速化、プリキャプチャー機能なんかは実装されませんでしたが、通常使用で必須に感じる部分が改良されたので、Z6II(Z7IIもだけど)の快適度は大きく変わったなと思います。

 

Z6IIIは未知数かな・・・

この記事を最初に書いた時にはまだZ8が全く音沙汰のない状態だったわけですが、色々と整合性を取るために値上げが行われ、Z8は実売で55万くらいに入ってきました。

7月13日現在だと、カメラ専門店でZ9が70万、Z8が54万、Z7IIが39万、Z6IIが26万くらいの販売価格になっています。

もし、Z6IIIを待つにしても、今のご時世だと出るとしても価格アップは間違いないでしょう。

Z6IIIにEXPEED7を搭載して被写体認識やAF速度の向上を行った場合だと、ボディが小さいと熱問題を考慮しなきゃいけないから、チップのスペックダウンをさせるだろうし、差別化の為にZ9やZ8の被写体認識がそのまま載るのも難しいんじゃないかなぁとも思うんですけどね。

ある程度妥協したスペックで、キヤノンのR6IIと張り合わせる感じで32万~35万くらいの価格帯でだしてくるんじゃないかなとは思います。

とはいえ、今のところはスペック的な噂も全くないので完全に未知数なんですけどね。

犬猫くらいなら既に認識してますし、ゴリゴリに動態撮影や鳥なんかを撮ったりをするのでなければZ6IIでも全然行けますしね。

自分の場合はZ6IIIがトンデモ進化で発売されたりしたら買い替えを考えるかもしれませんが、Z9を脅かすかどうかって事を考えたら、それは無いでしょうし、これからもZ6IIを使っていくだろうなと思います。

 

色々と書いたけどまとめ

Z9とかハイエンドを使ってしまうと、Z6IIのスペックやレスポンスは見劣りしてしまいますし、被写体認識があると滅茶苦茶楽なのは否めません。

それでも、最初にZ5を買ってZマウントを揃え始めた場合、順当にステップアップするのであればZ6IIになるんじゃないかなと思うんですよね。

上で書いたようにZ6IIIはいつ出るのかすらわからないし、上のクラスになると実質Z8の55万しか選択肢がほぼ無い状態だし。

もし「Z5よりも快適に使いたい」とか「もっと連写できるのがいい」っていう感じで、飛んでる鳥や飛行機なんかの動体撮影を手軽にやりたいってのでなければ、いまでもZ6IIは十分なスペックを持っていると思います。

NIKKOR Z 26mm f/2.8と組み合わせたスナップ仕様だとZ8本体よりも軽いわけですし、現行他社の機種と比べても連写もそこそこできるフルサイズとして、また、手ぶれ補正のないレンズを使うための母艦として気軽に持ち出すにはいいサイズ感でもありますしね。

ファームウェアV1.60のお陰で眼鏡での撮影も快適になりましたから、普通に使い勝手がいいフルサイズのミラーレスとしてはかなりオススメ度は上がったと思います。

中古での価格も20万を切ってますし、現在行われているキャッシュバックキャンペーンで3万円のキャッシュバックがある事を考慮すると、ボディは実売23万になるので、そこそこ気軽にガンガン使えるカメラとして丁度いいんじゃないでしょうか。

 

2023/11/9追記

現在、Nikon Zfが発売されたことで状況が変わっていると思うので追記しておきます。

この追記した日付現在ではNikon Zfは予約状態で納品まで時間が掛かる状態になっていますが、Z6IIとZfとの新品での差額は約1万円くらいで、あの金額で考えると誤差レベルの違いなんですよね。

納期というどうにもならない壁があるのは致し方ない事ですが、この価格差だとExpeed7を搭載したZfを選ぶ方がいいんじゃないかなぁという気がします。

流石に発売から3年が経過して、後継機が出ていないとはいえ世代交代となる機種が出てしまってますからね。

見た目に大きな違いがありますし、フロントダイヤルが拡張グリップありきの位置になっているなどの差はありますが、被写体認識の多さはカバーできない部分ですし、プリキャプチャーも使えて連写速度も変わらないとなると、新品でZ6IIを選択メリットが低い気がします。

被写体認識が必要ないとか風景、人物がメインなのであれば、正直なところZ6IIでも何ら困るようなポイントは感じられないので、中古でZ6IIを選ぶという選択肢もアリかなとは思いますけどね。

そういやZfの発売前に流れてた秋頃にZ6IIのファームウェアアップデートがあるとかいうのはどうなったんでしょうね・・・