はじめに
唐突な話ですが、ViltroxのAF 20mm f/2.8を買おうかなという気持ちになっています。
しかもEマウントではなくてZマウントです。
流石にSIGMAの18-50mm F2.8 DC DN|Contemporaryを購入したばかりなので直ぐに購入するのは無理なんですけど、なぜVILTROX AF 20mm f/2.8 Zが欲しくなったかってのを書いてみようと思います。
Viltroxの低価格単焦点のラインナップの確認
Viltroxのコンパクトで安価な単焦点シリーズですが、ラインナップとしては3種類が存在しています。
AF 20mmとAF 40mmがフルサイズ対応、AF 56mmがAPS-C対応となっています。
スペック的なものは以下の表にまとめましたのでご覧いただければと思います。
AF 20mm f/2.8 | AF 40mm f/2.5 | AF 56mm f/1.7 | |
フォーマット | フルサイズ対応 | フルサイズ対応 | APS-C対応 |
絞り | F2.8|最小F16 | F2.5|最小F16 | F1.7|最小F16 |
レンズ構成 | 8群10枚 | 6群10枚 | 9群11枚 |
絞り羽根 | 7枚 | 7枚 | 9枚 |
最短撮影距離 | 19cm | 35cm | 55cm |
フィルターサイズ | 52mm | 52mm | 52mm |
外形寸法 | 65x59.5mm(Eマウント) 68x60.8mm(Zマウント) | ー | 65x54.7mm(Xマウント) 68x55.9mm(Zマウント) |
重さ | 157g(Eマウント) 173g(Zマウント) | ー | 171g(Xマウント) 187g(Zマウント) |
マウント | Zマウント Eマウント | Zマウント(4月中) Eマウント Xマウント発売予定 | Zマウント Xマウント Eマウントも発売予定 |
実売価格 | ¥23,700 | ¥23,700 | ¥24,800 |
AF 40mmだけがまだ発売前なので、外形寸法や重さが分かりませんが、基本的に他のレンズと同じでEとXが65mm、Zが68mmの太さで、長さも重さも似たような感じになるのではないかと思われます。
全てインナーフォーカスなので、レンズが伸びる事もありませんし、使い勝手はいいんじゃないかなと思います。
当初は40mmのEマウントを買おうと思っていた
VILTROX AF 40mm F2.5も年明け早々に発売予定という情報があったので、当初はAF 20mmではなくてAF 40mmの方に注目していました。
既にAF 20mm F2.8は発売されていました、SONY α6700で使用するのであれば、純正のE 20mm F2.8を買う方がコンパクトで軽い事もあって、20mmの方にはあまり興味を持っていなかったんですよ。
同じ買うのであれば、NIKKOR Z 40mm f/2をDX機で使用しても使い勝手はいい感じだったので、α6700で使うのであればAF 40mm F2.5の方が汎用性が高いかなと思ってしまうのは仕方がない事だと思います。
AF 40mm F2.5をやめた理由
そんな感じでAF 40mmのEマウントを買うつもりだったのに購入するのをやめようと決めた最大の理由は最短撮影距離が35cmという点。
前情報が全く無かったので分からなかったんですが、発売前になって製品写真が出てきたら、銘板部分に最短撮影距離が35cmという文字が見えて、「終わった・・・」って思ったんですよね。
というのも、NIKKOR Z 40mm f/2を使っていると、最短撮影距離29cmでも「もう少しだけ寄れたら」って思う事がかなり多かったりします。
それはAPS-Cで使用していても同様なので、35cmと更に長くなってくるのであれば、地味に使い勝手が悪くなると感じたんですよ。
純正のE 40mm F2.5 Gに比べたら圧倒的な安さなので、街歩きなんかの用途で40mmが欲しくなった時には選択肢にはなるかと思いますが、優先順位としてはかなり下がった状態です。
AF 20mm F2.8のZマウントが欲しい理由
そもそもそれまで全く興味をひかなかったAF 20mm f/2.8な上に、全く注目していなかったニコンZマウント版が欲しくなったのはなぜかという事なんですが、
α6700向けの単焦点で考えていたので、頭の中でこのVILTROXのシリーズが全てAPS-C用という認識になっていたんです。
AF 20mmをAPS-Cで使うなら焦点距離はフルサイズの30mmになります。
AF-P NIKKOR 10-20mmのテレ端や、フルサイズでNIKKOR Z 14-30mmのテレ端が「ちょっと足りない」と感じる事の多い自分としてはちょっと扱いにくいレンズという思い込みがありました。
しかし、冷静になってスペックを見てみたら「このレンズフルサイズ用やん・・・」って事に気づいたわけです。
以前からちょっとした広角用にNIKKOR Z 20mm f/1.8Sがあれば便利そうだとは思いながら、(現状での使用頻度とかを考えると)価格的に高いので諦めていたんです。
16~20mmあたりの小型な単焦点があれば、14-30mmを持ち出さなくてもいいよなっていうのもあって、あれこれ考えてはみたものの、なかなかいい感じのレンズが無かったんですよ。
しかし、実用性と価格を考えたらVILTROXのAF 20mm F2.8ってめっちゃいい選択肢なんじゃないかと思ったわけです。
ニコンのライセンスを受けている系じゃないと思うので、動作面とか本体のファームウェアアップデートで一時的に使えなくなるといったリスクがないわけではないんですが、大幅なアップデートが来ないであろうZ6IIなら使い続けられるだろうなという打算的な考えも含めると、かなり自分の要望には適しているなと思ったら、VILTROX AF 20mm F2.8のZマウント版がめっちゃ欲しいと思ってしまいました。
Nikon Zfcで撮る20mmの世界
普段あまり使う事のない焦点距離のレンズを購入するかどうか迷った時に、それに該当する焦点距離の別のレンズで実際に撮影をしてみるようにしています。
というのも、実際に試してみたらなんとなく合わないとか、めっちゃ使いにくかったりする事もあって、買ったとしても使うかどうか微妙ってケースも多かったりするわけです。
なので、実際に同じ焦点距離で試してみてシミュレーションするようにしています。
今回のケースではZfcにNIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VRを付けて、焦点距離を20mmにして適当に撮影してみました。
基本的にフルサイズの20㎜レンズ1本だけで持ち歩く事は考えにくいので、APS-Cで使ってみて違和感がないなら問題ないかなというザックリした気持ちです。
NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VRには16mmと24mmの印刷があるので、丁度その中間に設定。
20mmの時点でF3.8なので、ボケ感とかは無視してどんな感じで写真が撮れるのかというのを仮定して撮影してみました。
流石に画角が広いので、いつもの感じで撮ろうと思うと、撮影位置がいつもよりもそこそこ寄れる感じですね。
NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VRの20mm時の最短撮影距離は分かりませんが、焦点距離16mm時が25cm、24mm時が20cmとなっているので、間を取って22.5cmくらいでしょうか?
VILTROX AF 20mm F2.8の最短撮影距離が19cmなので、今回のテストよりももう少し被写体に寄れる感じですね。
広いけど寄れるので、バックを入れて撮る感じだといい感じに使えそうです。
一方、街中を歩いていて使うような感じだと、以前から思っているようにちょっと広すぎる感じがしますね。
やっぱり広角側の数ミリは大きいですね。
撮りなれた場所だと明確に違いが実感できますね。
案外、適当にビルとか街中といった感じで明確に被写体を置かずにスナップするのには向いているかもしれません。
クスノキなんかの大きな木もそこまで離れなくても収められるので、使い方をちょっと違う方向に振れば、意外と使い勝手は悪くないかもしれないです。
そもそもがDXの10-20mmやフルの14-30mmなんかを付けっぱなしにして1本で運用しようとするからテレ端が足りないってだけの話なので、割り切って使う焦点距離だと考えればそこまで不満的なものは出ないんだなと思いました。
あと、実際に試してみたら、ボケを気にしなければレンズとしてもコンパクトなNIKKOR Z DX 16-50mmでカバーできてしまうので、APS-C機ではあまりAF 20mm f/2.8を使う事は無いのかもしれません。
逆にフルサイズだとNIKKOR Z 14-30mmの代わりに割り切って使う広角レンズとして持って行くなら扱いやすいサイズだと思います。
難点とすれば、単焦点なのでこういったシチュエーションでの対応ができない事でしょうかね・・・
鳩が噴水に頭を浸けたりしてめっちゃ水浴びしていたので撮ってみようと思いましたが、20mmだとこんな感じでしか撮れません。
まぁ別にAF 20mm f/2.8に限った事ではないので仕方ないですけどね。
折角なので縛りを解除して50mmに延ばして撮ろうと思ったら、振り向かれてポーズをとられちゃいました。
ま、実際に20mm相当の焦点距離での撮影を試してみて、そこまで大きな問題点を感じる事も無かった事ですし、意外とコンパクトな広角レンズなので、大柄の14-30mmの代わりに持ち歩くのには丁度いいのかなという気もします。
焦点距離的には以前から欲しかったレンズなので、なるべく優先順位を高めにして考えていこうと思います。