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Leica M10-R Black Paint

買ってから暫く使ってみたのでライカM10-R ブラックペイントのレビューというか感想的なものをまとめて書いてみたいと思います。

 

ずっと憧れだったブラックペイント

何度も書いてると思うんですが、元々はブラックペイントのライカが欲しかったんですよ。

その当時はブラックペイントのライカM4が約40万円くらいで買えていた頃でしたが、その当時出ていた機種はライカM(Typ240)

触ってみたけど厚みがライカM4とは違って違和感が凄かったんですよね・・・

で、いつかブラックペイントのM4を買おうと思いながらずるずると時間が経過していきました。

そしてライカM10が出て、M4ブラックペイントも値上がりしていったため、M10との価格差は倍くらい。

フィルムの値上がりもあって、欲しいとはいってもこの先ずっとフィルムでいくよりもデジタルに変えてしまう方がいいかなと思って過去最大のローンを組んだんです。

 

でも、やっぱりブラックペイントへの憧れはずっと残ってて、M10でブラックペイントが出てくれたらなぁってのは事ある毎に言ってましたし、ライカストアの店員さんにもよく言ってました。

それが6月下旬に発表になり、めっちゃ欲しかったものの資金的に無理かなぁってのがあって諦めようと思ったわけですが、ちょっとした追い風と再計算の結果いける!となったので、7月1日に馴染みのライカストアのオープン時間に合わせて予約。

そして9月25日に入荷して受け取りとなりました。

その時の開封とライカM10との比較はこちらの記事で。

ライカ M10-R ブラックペイントがやってきた

もしかすると流通の関係で日曜になるかもしれないと言われていたM10-Rブラックペイントですが、無事に入荷の連絡を貰ったの ...

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M10ブラッククロームのマットな金属感も慣れて来ると気にならなかったんですが、やっぱりずっと憧れていたブラックペイントの艶は感動モノでした。

そして軍艦部のクラシックロゴ。

M10-Pには普通に入っているので別に珍しいとか感じない人の方が多いのかもしれませんが、M4にはあってM10にはなかったので、やっと『本物』になったなぁって感じがします。

別にM10が偽物とかってわけじゃなくて、自分が思うライカになったって感じなんです。

 



M10との大きな違い

基本的にM10系なので操作自体は変わりません。

センサーが変わっているので当然かもしれませんが、M10とM10-Rでは絵作りの方向が少し違うような気もします。

とはいっても、なんか上品になった感じの画なので、個人的にはそこまで気にはなってないかな。

 

ただ、自分の使っていた無印のM10とM10-P以降(M10-Rも含む)では大きく違う部分があります。

M10-Pが最初のM10系だった人には当たり前の事なんですが・・・

  • タッチパネル対応
  • 静音シャッター

M10の場合はライブビュー撮影の時にカーソルキーでフォーカスポイントを移動させる必要がありました。

それがタッチパネル対応になったお陰でフォーカスポイントを簡単に変更することができます。

また、画像再生中の拡大縮小もピンチアウト/ピンチインで行え、画像送りもスワイプで出来るようになりました。

 

そしてシャッター音もM10の少し甲高い物から静かなものに変わりました。

M10だと普通に撮ってるのが分かるような音でしたが、静音シャッターだとちょっと離れるとシャッターを切ってるかどうか分からないんです。

 

どちらもM10を使っている時には別になくてもいいやなんて思ってましたが、一度使い出すと便利なのでもしM10を買い直そうと考えたとしてもM10-Pにしそうな気がします。

あとはファームウェアアップデートで追加された水平補正機能ですが、機能の説明を見た感じでは結構トリミングされるので、RAW現像時に行う補正や調整をカメラがやってくれる感じなんでしょう。

ただ、いちいちON/OFFするのが面倒臭そうだし、そんなに大量にそんな写真も出ないかなと思って今のところは使用していません。

 

高解像度は要らないと思っていた頃もありました

M10を使っていた頃は「2400万画素で十分だし」って思っていたんですけどね・・・

いざM10-Rを使ってみると全然違う。

なんていうか、M10を使っていた時に初めてアポ・ズミクロン 50mmを買って写真を撮った時のような衝撃でした。

当然と言えば当然なんですが、高精細になっているわけですからオールドレンズで撮る写真も綺麗に見えます。

レンズがセンサーの性能を引き出せないんじゃないかと思ってましたが、逆にどんなレンズでもしっかりと受け止めてくれるだけのキャパを持ってるんじゃないかと思います。

 

そして高画素モデルならではの事ですが、元の画素数が大きくなるのでトリミングをしまくっても全然大丈夫

M10だと思いっきりトリミングを掛けたら数百万画素くらいしか残らなかった写真が、M10-Rで同じくらいにトリミングしても1200万画素以上はキープ出来ていたので、大きめのプリントでも全然大丈夫なくらいです。

 



 

アポ・ズミクロンの本気を見た

M10でアポ・ズミクロンM 50mmを使っている時でも『アポズミすげーな』って思ってたんですが、M10-Rで使うともう別次元です。

M10-Rだと他のレンズで撮っても全然綺麗に撮れるんですが、アポズミだとお互いの性能をいかんなく発揮できるというか、何を撮ってももう間違いない感じ。

語彙力が欠片ほどもありませんけど、撮りたいものをそのまま撮ってくれる安定感というか、安心感。

後処理もどうとでも出来る結果を残してくれるので、アポズミで撮っておけば間違いないです。

個人的には35mmの方が好きなので、アポズミ50mmよりはアポランター35mmの方が出番が多くなりそうなんですが、レンズの大きさとかを考えたらアポズミ50mmを使う事がM10-Rにしてから凄く増えました。

コストを考えたらアポズミ35mmじゃなくアポランター35mmでいいやって思ってましたが、今は将来的にアポズミ35mmが欲しいなって思ってる自分がいます。

 

最後の方にM10-R ブラックペイントとアポズミクロンM 50mmで普通に撮っただけのものを作例として載せておきます。

 

高画素でも今までと変わらない点

ISO感度は100-50000とライカM10と同じです。

通常は高画素になると高感度性能やらダイナミックレンジが悪くなるはずなんですが、M10-Rではうまく処理している様で、M10の時と変わらず使えます。

いや、もしかするとM10よりもいいんじゃない?って感じる事もあります。

高感度耐性はISO-AUTOの上限を6400に設定していて、確かにノイズは乗るんですがそんなに気にならないレベルなんですよね。

ダイナミックレンジはというと、白飛びや黒潰れの耐性が凄くて、撮った時にやっちまってるなと思ってもRAW現像するとちゃんと復活するんですよ。

この辺りは本当にすごいなと思いました。

 

レンジファインダーにしてもよく花とかを撮る関係もあって最短撮影距離の70cmで撮る事が多いんですが、4000万画素だからピントが合わないって事はありません。

今までと同じようにスッと合わせることができるので、ブラックペイントに変わったっていう部分を除くと、本当に今までのM10と同じ感覚で使えています。

入り組んだ被写体とか少し見辛い場合にはライブビューやビゾフレックスTyp020で撮影すれば何の問題もありませんし、高画素だからめっちゃ意識して撮ってるっていう事は自分的にはないかなぁ・・・

ま、何かを意識して撮る時はM10の時でもM10-Rでも変わらないと思うし。

 

あと細かいところでいったらベースのISO感度が100になってるので絞りとSSの計算がやりやすくなった事でしょうか。

 

高画素機ゆえの短所

これまで暫く使ってきて、上の項目で記載したように全然M10と変わらないフィーリングで使えてるわけですが、唯一の短所というか、M10-Rに限らず高画素機ゆえのウィークポイントというものがあります。

それは「画像サイズの肥大化」

M10の時からそうでしたが、スマホへの画像転送はLeica FOTOSを使用しています。

国産機に比べてWi-Fiの起動がやたらと遅いので少しゲンナリもしますが、それはM10でも同じ事なのでここではおいておきます。

普段はスマホに転送する時はRAWではなくjpegを転送しているんですが、M10の時は1ファイル約5MBでした。

これがM10-Rになると1ファイル約15MBになっています。

M10-Rで3枚転送しようと思うと、M10の時だと9~10枚の画像を転送できてたのと同じファイルサイズになるわけです。

M10で使っていた時には初期の頃に比べるとかなり画像転送も速くなったと感じていたLeica FOTOSですが、流石にM10-Rで5枚くらい転送するとそこそこ時間が掛かってしまいます。

まぁこればっかりはどうしようもない事なんで仕方ないのかもしれませんけどね。

 

因みにSDカードはUHS-I対応ですが、UHS-IIの物を使用しておけばPCへの落とし込みの際にはUHS-IIで転送できるので画像転送の時間短縮は出来ます。

 

作例

作例って言い方はあんまり好きじゃないんですが、M10-Rとアポズミ50mmで撮った写真です。

7枚目だけ撮って出し、その他はLightroomで少し補正を掛けてます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

正直、ブラックペイントがM10-Rで出てなかったらM10-Rを触る事も無かったでしょうし、もしM10の2400万画素でブラックペイントが出ていたら、ずっとM型ライカで高解像度モデルなんかは要らないと思ったままでいたと思います。

でも、いまはM10-Rでブラックペイントを出してくれて、本当に良かったと思ってます。

現行だと135mm以上の望遠レンズもありませんし、微妙な距離のレンズを買おうかどうしようか悩んでいる場合もそうですが、高解像度を活かしたトリミングである程度は何とかなりますし、いままでパッとした感じが無かったレンズでもなんか良くなった気もします。

まぁ良くなった気がするのはプラシーボなのかもしれませんけど。

 

そして、M10-RはM10やM10-Pとは使い方は一緒だけど全くの別物だと感じます。

まぁM11が出るとか来年に延びたとか色々噂されてたりしてる今、M型ライカを買うのはどうなんだってのもあったりするかもしれませんが、普通にM10を使っていた時に比べたら後処理で色々とできる幅が大きく広がってると感じているので、M10-Rを買おうか悩んでいる方や買い替えようとか悩んでいる方にはとてもいいカメラだとオススメしておきます。