ということで、そろそろ紅葉シーズンが近づいてきました。
ついでに何でも値上げでレンズも馬鹿みたいな値段になってきて、なかなか手が出しにくい状況でもあるので、安価でお手軽にレンズを自作してみようという記事です。
材料
必要な材料は以下の通りです。
・虫メガネ(100均のものでもOKですが、柄をカットするのでプラスチックボディのほうがいいです)
・使用するマウントのボディキャップ
・筒状のもの(今回使用しているのはポテチ系の筒状の容器を使用しています)
(しっかりとしたものを作るなら塩ビパイプやスチールパイプを加工するのもあり)
・厚紙(レンズを前後操出式にする場合の前群を作るのに使用します)
・黒い紙(絞りの役割を果たします)
・テープやカッターなどの工具類
(セロテープ、両面テープ、ハサミ、カッターナイフ、ニッパー、ピンバイスやドリル、クラフトテープあたりがあればよいかと)
まずは今回の完成状態を見ていただきたいと思います。
こんな感じの手作り感があふれるものとなっています。
各マウント、虫メガネのサイズでピントの合う場所が変わってくると思うので、作りながらテスト撮影して調整が必要になるので、前後操出式のほうが楽かもしれません。
工作開始
1.鏡筒とレンズの下準備
ポテチ容器を短すぎないサイズでカットします。
同様に虫メガネの柄の部分をニッパーなどでカットします。
このポテチ容器の外側に厚紙を巻き付けて筒状にしたらセロテープで固定して筒として完成させます。
この時あまりキツく締め付けすぎず、スライドできるくらいの余裕がある感じの筒にしてください。
2.最大の難関、マウント部分の作成
これはご使用のマウントに合わせて用意してください。
何気に穴あけ作業が一番面倒臭いわけですが、この作業がこの工作では最大の山場かもしれません。
とりあえずピンバイスで穴をあけました。
なんかFマウントよりも厚みがあるのかめっちゃ開けにくい(´・ω・`)
頑張ってここまで開けたけど全然足りません。
ボディと接続するために立ち上がってるマウントの爪パーツの近くまでは開口してるほうがいいと思います。
3.レンズ部分の組み立て
ポテチ容器のフタを使用します。
フタの中心あたりに円形の穴をあけます。
後から黒い紙で調整するのでちょっと大きめで構いません。
レンズ部分を組み立てるわけですが、今回、余っていたクローズアップレンズNo3を虫メガネの手前に入れてみました。
効果があるかどうかはわかんないんですが、写りが悪くなってるわけでもなさそうなので入れとこうかと。
それが終わったら穴をあけたフタに虫メガネのレンズを取り付けます。
虫メガネのフレーム部分にぐるっと両面テープを貼り付けて、フタに固定すればOKです。
絞りの作成
実際には上の加工だけでも写真は撮れるんですが、光が入るだけで盛大にフレアが出てしまうので、明るさを調整します。
黒い紙なんて無かったので、カメラ屋で貰った黒い紙バッグを使用しました。
ポテチ容器のフタを定規代わりにして線を引きます。
これを切り出せば一応はOKです。
ただ、御覧の通り若干大きいので、貼り付ける前に適当に調整してください。
半分に折って真ん中部分を半円に切れば、広げると中心に穴が開いた形になります。
小さすぎると暗く、大きすぎると明るすぎてフレアが出ます。
こっちは気持小さめにしておくほうがいいかも。
内側にも同様の作業をしてレンズに貼り付けます。
ここを調整するだけでかなり変わってくるのでお好みで変更してください。
バランスよくするのであれば前側と同じサイズの穴にしておくといいかと。
ちょっとフレア気味が好きなら大きめにしておくといいでしょう。
組み立て
レンズが付いたフタを厚紙で作った筒に取り付けます。
そしてポテチ容器の筒に穴をあけたボディキャップを取り付けます。
ボディキャップのサイズにもよりますが、筒の中に貼り付けるか底の部分を利用して、底に穴をあけて貼り付けるなどの方法があります。
Zマウントは口径が大きいので容器の口に入らなかったので、こんな感じで両面テープでくっつけました。
こんな感じでくっついてますが、接着面積が狭いので補強をしておこうと思います。
ということで、適当なものがなかったのでダイソーの製本テープを使用しました。
4本セットで模型にも使えるのでとっても便利。
最終的にこんな感じで仕上がりました。
手作り感が全開ですけど、これはこれでね。
実写
Nikon Z6IIに付けて撮影してみました。
ちょっと暗めですが、中心部分は結構しっかりしてます。
最短は30cmくらいですが、虫メガネだと思えばよく写ってるんじゃないでしょうか
因みに開口が足りてないのでケラレが生じてます。
いや、ニッパーのグリップが死んでて地味に開口するのがしんどかったので途中でやめちゃったんですよね・・・(;´Д`)
Z30で使うとレンズの中心付近だけにクロップされるのでケラレは無くなります。
思った以上にちゃんと写るので、これはこれでアリじゃないかな。
まとめ
虫メガネの透明度や違うレンズを手前なんかに配置するとまた写りが変わってくると思います。
実質¥1,000以下で作れるし、自分好みに仕上げられるのでいろいろと試してみるのも面白いんじゃないでしょうか。
通常のレンズでもそうですが、日差しが特に強い時には直接太陽に向けて使用しないように注意してください。最悪の場合、センサー焼けや発煙など故障の原因となりますし、保証期間内でも対象外になる可能性もあります。また、万が一そのような状況になった場合でも当方は一切保証いたしかねますので、自己責任でおねがいします。