唐突な話なんですが、ソニーのα6700を触ってきました。
本当に触ってきただけなんですが、ちょっと欲しいと思ったから触ったのも事実だったりはします。
以前からソニーのαはUIが使いにくいから嫌だと書いていたんですが、思う所があってのことなんですよね・・・
そんなわけで、ちょいと毒も含んでますけど色々と書いてみようかなと思います。
APS-Cの選択肢がほぼ無い
今回はα6700の事なんですが、何気にAPS-Cのカメラを選ぼうとすると実は「選択肢」がかなり少なかったりするんですよね。
フルサイズを使ってる人は基本的に同一メーカーのAPS-C機でレンズの使いまわしをするので選択肢も何もないとは思うんですが、APS-C機でスタートすることを考えた場合にはソニーか富士フイルムの2択しかないんじゃないかなぁなんて(;´Д`)
というのも、ニコンとキヤノンはAPS-Cでそこまでやる気がある感じがしないんですよね・・・
結構辛口に書きますが、どちらのメーカーもスペックが中途半端だし、レンズの種類も少ないので、どうしてもフルサイズ用のレンズで補完しないといけません。
ニコンの場合はどの機種も基本的にはカジュアル向きなので、気軽に使う分にはいいんですが、もうちょっと踏み込みたいと思った時には足りないという状態で、キヤノンはサブにするにもR7しか・・・しかも重さを考えたらわざわざR7を使うメリットも少なかったりするんですよね・・・
仮に手軽なサブ機として考えた場合、自分はZ30が軽快なモデルで扱いやすいんですが、スペック的に物足りない部分もあったりはするのでもうちょっと突っ込んだ機種を出してほしいとは思うんです。
ただそうなると、フルサイズじゃなくていいやっていう過去のループになってくるので、フルサイズ機とAPS-Cでの差をつけてるんじゃないかと感じるくらいです。
そんなわけで、APS-Cからカメラを始めようと思ったら、レンズの選択肢が多いソニーかフジの2択になるのは仕方がないところじゃないかとは思うんですが、デジカメの価格も上がっているので、見た目で選ぶZfcやソニーのα6400辺りに落ち着くケースが多いのかなぁとか思ったりします。
なぜα6700だったのか
上でも書いたように、選択肢としてはフジかソニーになります。
フジの場合はX-T2時代から触ってないので分からないんですが、メニュー操作をしてるだけでもゴリゴリとバッテリーが消費していった記憶があるんですよね・・・
まぁそれは置いといたとしてもEマウントの方が種類も多いし、Zでのレンズの使いまわしを考えたらマウントアダプターを入手しやすいEの方がいいかなと。
あとフロントダイヤルが追加されているのもあって、使い勝手としてはあんまり他社とは大差が無いようになってました。
そして同じ使うならフルサイズもと思って、価格的には似たようなラインになっているα7Cも触ってみたんですけど、α7Cの方は微妙に持ちにくかったです。
グリップの形状なんでしょうけど、微妙にコレジャナイ感があって、持ったバランスはα6700の方が良かったんですよね・・・
Z30とα6700の仕様比較
ザックリとですが主だったスペックを表にしてみました。
動画に関しては正直なところ撮れりゃいいって感じなので、主に静止画の方でのスペックを載せています。
Nikon Z30 | SONY α6700 | |
画素数 | 2088万画素 | 静止画時: 最大約2600万画素 |
記録画素数 [3:2] | 5568×3712ピクセル(サイズL:20.7M) 4176×2784ピクセル(サイズM:11.6M) 2784×1856ピクセル(サイズS:5.2M) | Lサイズ: 6192 x 4128 (26 M) Mサイズ: 4384 x 2920 (13 M) Sサイズ: 3104 x 2064 (6.4 M) |
スロット | SD(UHS-I対応)カードスロット | SD (UHS-I/II対応)カードスロット |
測距点数 | 209点 | 最大759点 (位相差検出方式) |
被写体認識 | 人、犬、猫 | 人、動物、鳥、昆虫、車、列車、飛行機 |
画像処理エンジン | EXPEED6 | BIONZ XR、AIプロセッシングユニット |
静止画時ISO感度 | ISO 100~51200(拡張Hi1:102400、Hi2:204800) | ISO 100 - 32000 (拡張: 下限ISO 50、上限ISO 102400) |
EVF | なし | 0.39型240万画素、35 mm判換算: 約0.70倍 |
液晶モニタ | 3型TFTバリアングルモニター 約104万ドット | 3型TFTバリアングルモニター 100万ドット |
シャッター速度 | 1/4000~30秒(ステップ幅:1/3ステップ)、Bulb、Time | (メカシャッター): 1/4000-30 秒、バルブ (電子シャッター): 1/8000-30 秒 |
手ぶれ補正 | なし | イメージセンサーシフト方式5軸補正 5段 |
連写速度 | 高速撮影拡張で約11コマ/秒 | Hi+で11コマ/秒 |
バッテリー | EN-EL25 | NP-FZ100 |
静止画撮影枚数 | 約330コマ | ファインダー使用時: 約550枚、液晶モニター使用時: 約570枚 (CIPA規格準拠) |
重量 | 約405g(バッテリー、メモリーカード含む) | 約493g(バッテリー、メモリーカード含む) |
寸法(幅 x 高さ x 奥行) | 約128×73.5×59.5mm | 約122.0 x 69.0 x 75.1 mm、約122.0 x 69.0 x 63.6 mm |
金額 | ¥88,110(本体のみ) ¥107,910(DX 16-50mm レンズキット) ¥135,630(16-50,50-250ダブルズームキット) | ¥193,410(本体のみ) ¥234,432(18-135mm高倍率ズームキット) |
価格だけを見ると倍からの値段なので、普通に使うならZ30で十分だったりはするんですが、こうして比べると、やっぱり周回遅れ感は半端ない感じがします(;´Д`)
金額ベースで考えるならα6400も選択肢には入るんですが、それならZ30でも大差はないわけですからね・・・
被写体認識なんかは頑張ってターゲットAFとかを使えば問題ないわけなんですが、追従性とかを考えると認識してくれる方が楽ですし、あると便利だなと思う部分がα6700にはあったりするので、個人的に魅力的に感じる部分をピックアップしたいと思います。
α6700の羨ましいポイント
使い倒したわけでもなくてカタログスペックだけを見てそう思っているだけなので、使っている方からするとそうでもないよってケースもあるかもしれませんが、ちょっと羨ましいなと思っているポイントです。
- 下限ISO感度50が使える
- UHS-II対応SDカードスロット
- 被写体認識が多い
- 電子シャッターだけど1/8000秒が使える
- 手ぶれ補正搭載
- 本体サイズは大差ないのにEVF搭載
といったところでしょうか。
仮にニコンのDX機が刷新されるとしても、ISO感度50とかシャッタースピード1/8000秒は採用されないような気がするんですよね。
手ぶれ補正を搭載するともう少しボディも大きくなりそうだし、被写体認識を増やすならEXPEED7を搭載することになるんでしょうけど、EXPEED7をDX機に載せるとなると結構な価格になりそうですしね・・・
そう考えると、このα6700ってのはコンパクトなスナップ用カメラとしてはなかなかにいいカメラなんじゃないかなぁなんて思うわけです。
家族やペットという見方であれば、人・犬・猫が認識すればいいじゃんってのは間違ってないとは思うんですが、いろんな物を撮ってるともうちょっと認識が多ければいいのになって思う事はめっちゃあるんですよね。
でも、わざわざ通勤のお供にZ9をずっと持ち歩くのもただしんどいだけなので、人、動物、鳥、昆虫、車、列車、飛行機までカバーされるのであればもう十分な気がします。
上位機種譲りのAF性能とか言われるものの、実際には上位機種には及ばないように調整されているのは当たり前だとは思うんですが、普段使いを目的として使用するのであれば、これだけ認識してくれるのであれば何の問題もないんじゃないかなぁ・・・
シグマの17mm F4はZでも使うのでマストとして、マクロレンズも欲しいところ。
レンズキットを買うか16-50mmにして16mm f/2.8のパンケーキでスナップ特化にするのもありかもしれない。
不満点もありますね
度々、ソニーのデジカメはUIが分かりにくいって書いてたわけですが、α6700を使った感じではかなり良くなってました。
良くなってはいたんですが、結構分かりにくい部分と使い勝手の悪い部分が共存しているのもありました。
メニューボタンの位置が変
α6700の背面画像ですが、慣れてる人には全く問題ないというか普通な感じだと思いますが、モニターを隠すようになってしまう位置にメニューボタンがある機種ってのはあんまり記憶にないんですよね。
因みにニコンの場合は多少の違いはあれど、基本的にはこうなってます
指紋が・・・・ってのは置いといて、基本的にメニューにアクセスするのはグリップを握ったまま右手オンリーで完結するようになっています。
しかし、上の画像のようにソニーのα6700もα7Cもメニューボタンが絶妙に押しにくい場所に設置してありました。
なんかもうジンバルに載せてメニューを呼び出すのが楽になるようにここなんじゃないかと感じるくらいに面倒な位置。
右手の親指じゃ届かないので確実に左手を離してから押さえないとダメな位置でした。
ある程度FNなんかのメニューに登録すればカバーできるんでしょうし、レイアウト的に他に持っていける場所が無かったんでしょうけど、それでもメニューを呼び出す必要がある時にはちょっと面倒だなと感じました。
クリエイティブルックがわかんねぇ!
JPEGの仕上げイメージの事でしょ?ってのではなくて、他社のカメラは大概使ってますが、ソニーのやつは初見ではイミフでした。
語弊のないように説明すると、落ち着いて操作出来れば初見でも理解できたとは思います。
実際にサイトを見て説明を読めば理解できる部分も多かったですしね。
ただ、一般的な機種とはちょっと毛色が違ったので戸惑ったという部分です。
ペンタックスのMIYABIとか独自なものはあったとしても、基本的には「スタンダード」のように名称が出て、そのカラーの説明が表示されたりします。
仮に説明が無くても、「ビビッド」や「風景」のような名称であれば、どういった場面で使うのに適しているかの想像が付きます。
しかし、α6700のクリエイティブルックはこの略称しか表示されませんでした。
流石にSTはスタンダードなんだろうなとかは分かりますが、VV2とかで説明なしだと、一瞬「ん?」ってなってしまうんですよね・・・
暫く待っても説明的なものは無かったので、基本的には「覚えとけ」って事なのかもしれませんが、選択時にはかなりスペースが空いた状態になってるので簡易的にでも説明があるといいのになと思いました。
意外と触ってみての不満点は少なかった
ソニーストアとか店頭で軽く触る程度じゃ上の2点くらいしか不満に感じる部分はありませんでした。
恐らく、細かい不満点は実際に使うと色々と出てくるんだろうとは思うんですが、そんなにガッツリと使う機会はほぼ無いと思うので、機材レンタルを活用するしかないかなぁなんて思います。
意外とソニー系の機材を使用したセミナーってあんまり自分の周りではないし、あったとしてもα7系のやつだしね・・・
まとめ
なんか食わず嫌いはいかんなぁと思いました。
他の機種がどうなのかは触ってないので分かりませんが、α6700くらいのUIであれば、あまり使いにくさを感じなかったのでソニー機もアリなのかなとは思えるようになりましたね。
とはいえ、どのみち直ぐには買えないし、来年以降で値段が下がってきたころに考えようかなぁ・・・その頃にニコンが・・・いや無理だろうなぁ・・・