1月10日に予約したTechnicsのフルワイヤレスイヤホン『EAH-AZ100』が本日発売となり、手元に届きました。
発売日にポチッたりしたことはありましたが、イヤホンを予約して買ったのは初めてかもしれません。
という事で、EAH-AZ100の開封とファーストインプレッションを書いてみようと思います。
機能とかに関しては公式の製品ページを見て頂いた方が分かりやすいので今回は割愛します。
EAH-AZ100の基本スペック
EAH-AZ100の基本スペックは以下の通りとなっています。
ドライバーユニット | 直径10mm 磁性流体ドライバー |
振動板 | 特殊アルミ振動板 |
本体形状 | 独自コンチャフィット形状 |
ノイズキャンセリング | アダプティブノイズキャンセリング |
再生時間(イヤホン本体) | 約10.0 時間(ノイズキャンセリングON、AAC) 約8.0 時間(ノイズキャンセリングON、SBC) 約7.0 時間(ノイズキャンセリングON、LDAC) 約5.0 時間(ノイズキャンセリングON、LC3) |
再生時間(イヤホン本体+ケース) | 約28.0 時間(ノイズキャンセリングON、AAC) 約24.0 時間(ノイズキャンセリングON、SBC) 約18.0 時間(ノイズキャンセリングON、LDAC) 約15.0 時間(ノイズキャンセリングON、LC3) |
充電時間(25℃) | イヤホン:約2.0 時間 充電ケース:約2.5 時間 イヤホン+充電ケース(同時充電):約3.0 時間 |
短時間充電・再生時間 | 15 分充電、約90 分の再生が可能 (ノイズキャンセリングON、AAC) |
重さ | イヤホン:約5.9 g(片側のみ:LR同値) 充電ケース:約42 g |
再生周波数帯域 | 20Hzー40KHz |
Bluetooth | 周波数帯域:2402 MHz~2480 MHz |
対応プロファイル | A2DP、AVRCP、HSP、HFP、TMAP、PBP |
対応コーデック | LDAC、SBC、AAC、LC3 |
ケース充電端子 | USB Type-C Qiによるワイヤレス充電に対応 |
付属品 | USB充電ケーブル:約0.2 m (入力:USB Type-C 形状、出力:USB Type-C 形状) イヤーピース:XS、S、M、ML、L 各2個(Mはイヤホンに装着) |
マルチポイント接続 | 3台 |
空間オーディオ | Dolby Atmos |
防水・防塵性 | IPX4(イヤホン本体のみ) |
業界初の磁性流体をドライバーに採用したフルワイヤレスイヤホンと言うことで話題になっています。
冒頭にリンクを張っている記事でも書いていますが、高級ワイヤレスイヤホンですが更に高級な有線イヤホンと同じ磁性流体ドライバーを採用しているのでバーゲンプライスだと思います。
バッテリーはノイキャンありのLDAC接続で7時間再生が可能。
正直、通勤なんかでの運用がメインになるので十分な再生時間だったりします。
普段の再生時間で考えたら日曜の夜に充電しとけば1週間もつので、Walkman ZX707と一緒に充電すれば忘れることもないかな。
まぁまず無いんですが、一人で新幹線で東京とかに行くのも全然余裕ですね。
EAH-AZ100を開封してみる
Technicsのワイヤレスイヤホンを購入するのは初めてですが、今時の製品らしく紙製のエコパッケージになっています。
エコパッケージではあるんですが、スリーブはシンプルながら高級感がある感じに仕上がっています。
インナーボックスも紙製なんですが、艶消しの黒箱でちょいと高級感があります。
適当に撮ってたら全然ピントが合ってなかった(´・ω・`)
ロゴの入った上蓋を取ると充電ケースに入った本体が入っています。
充電ケースが入った台紙の下には取説や付属品なんかが入っています。
ケースは地味に高級感がある
ケースもピントが合ってなかったので別で撮り直しました(´・ω・`)
ケース自体はごく一般的な感じの樹脂製っぽいんですが、ケースの下半分が樹脂製で上蓋部分が金属製なのかなぁって感じがします。
というのも、下側は持っても普通なんですが、蓋の部分はちょっとひんやりしているんですよね。
天面にはヘアライン加工がされていてTechnicsの刻印にゴールドの墨入れがされています。
まぁワイヤレス充電に対応しているので下半分は樹脂でないとダメなんですけど、蓋とケースの色味に違和感がないので素材が違っていても気にならないですね。
ケースの充電はUSB Type-Cでケースの背面に搭載されています。
初っ端からフル充電だったので充電からスタートという流れにはなりませんでした。
特に意味はないんですが、手持ちのワイヤレスイヤホンのケースを並べてみました。
左奥からAVIOT TE-W1、SONY WF-1000XM4、DENON Perl Pro、Technics EAH-AZ100。
横向きというか奥行きが長いTE-W1とPerl Proのケースを立てると、WF-100XM4を含めてどれも似たような高さと厚みになるんですが、AZ100のケースだけ圧倒的に厚みがないんですよね
薄いのでめっちゃコンパクトになった感があります。
イヤーピース探しはしなくてもいいかもしれない・・・
EAH-AZ100には5サイズのイヤーピースが付属しています。
XS、S、M、ML、Lの5種類でMサイズは本体にセットされた状態になっています。
本体のノズルが楕円形になっているので、イヤーピースもそれに合わせた形になっています。
ただ、一般的なイヤーピースと違うのはツノが存在しているんですよ。
イヤーピース自体も3層構造になっていて、ツノのある部分が硬いシリコンになっています。
この硬いシリコンのおかげでノズルとの間に隙間が発生せず、低音が抜けていくのを防いでくれるそうです。
なので、本体側にもツメが入る部分に溝が用意されています。
イヤーピースがぐるぐる回ったりすることがなく、しっかりと本体に食いついてくれます。
ただ、しっかりハマるだけに取り外す時は傘を裏返して抜くとかしないとちょっと硬いかもしれません。
ちなみに、装着感の部分で記載しますが、自分は付属のイヤーピースで十分だと思いました。
本体はかなり高級感があります
ケースの蓋を開けると本体が現れますが、タッチセンサーが入っている外側部分にはTechnicsのロゴが入っていて、ここもサークル状のライン処理がされています。
ぱっと見で高級イヤホンという雰囲気が漂ってきますね。
本体は独自のコンチャフィット形状となっていますが、これがね・・・・
恐ろしいぐらいに耳にフィットしました
Perl Proを耳にフィットさせるのにあれやこれやしてたのは何だったのかと思ってしまうくらいにフィットしたので、意外と最初からセットされているMサイズでもいいのかもしれないと思ってしまうくらいでした。
室内で使う限りではMサイズでも問題ないかなと思うくらいだったんですが、実際に外で使うとなるとノイキャンの関係も出てくると思うのでMLサイズのイヤーピースに変更しておきました。
Walkman ZX707とのペアリングと設定の変更
Google Play StoreやApp StoreからTechnics Audio Connectアプリをダウンロードします。
アプリを起動して画面を見ながら操作していけば簡単にペアリングできました。
そして、そのままの流れでファームウェアアップデートが来ていたので更新作業に移りました。
ファームウェアの更新自体はダウンロードが終わってから2分ほどで終わりました。
他のワイヤレスイヤホンもそこまで時間がかからないので、WF-1000XM4のファームウェアアップデートにめっちゃ時間がかかるのが謎すぎますね・・・
ファームウェアあのアップデートが終わるとアプリのホーム画面に戻ります。
コーデックをLDACにするのであれば設定から変更する必要があります。
通話時の音質を向上させるためのVoice Focus AIはノータッチです。
外音取込を使うときにでも試してみようかな・・・
ノイズキャンセリングの設定はできるだけ騒がしい場所でやった方がいいようなので、自宅でドライヤーを使って試してみました。
ゲージを調整して聞こえる音が一番小さくなる部分を選択するんですが、ドライヤーだと変化が全く分からなかったので適当に選びました(;´Д`)
調整するなら実際に普段使う一番騒がしい場所でやる方がいいかもしれません。
タッチセンサーのカスタマイズ画面はこんな感じになります。
一通り変更はできるので、自分の使いやすい設定にすることが可能です。
左のトリプルタップと右の長押しに何故かアンビエントを入れてしまってたので、片方をノイズキャンセリングに当て直しました。
通話機能は使わないので電話側の設定は行っていません。
アプリの「サウンド」はイコライザーになっていて、バスエンハンサーやバスエンハンサー+で低音マシマシにしたり、ボーカルの明瞭度を上げたり、全体的に持ち上げたりするようなイコライザー設定が用意されています。
ドンシャリとかワンタッチで切り替えて楽しめるのでいいんじゃないでしょうか。
EAH-AZ100を使ってみた感想
まず、あくまでも個人の感想なので全ての人に当てはまるかどうかはわかりませんので、その点はご了承ください。
装着感
はっきり言って神!
ごちゃごちゃしなくてもスッと装着できてめっちゃフィットしてくれます。
途中でも書きましたが、今まではイヤーピースを変えることでようやくしっくりくるといった感じでしたが、めっちゃしっくりくるのでびっくりしました。
WF-1000XM4も標準のままでしっくりくる機種でしたが、それを遥かに超えていてちょっと感動するくらいでした。
音質について
正直、購入直後なのでエージングで音が変わってくる可能性がありますが、ファーストインプレッションとしては『めっちゃ広い』でした。
音に広がりがありながらも決して聴きにくくなったりバラバラになったりする事はなく、素直に聴きやすくなった感じ。
Denon Perl Proはパーソナライズで聴きやすくしてくれていい感じにしてくれるんですが、EAH-AZ100の方は更に上。
Perl Proを実際に聴いた感じが高級ヘッドホン並みだとしたら、EAH-AZ100は椅子に座ってサラウンドシステムに囲まれているような感じでしょうか。
ただ、音の広がり方が凄いってのはソースの影響をモロに受ける感じなので、音源がMP3の192k辺りだとDSEE Ultimateを使ってハイレゾ相当にしても、ほぼ頭内で鳴ってる感じがして音の広がりはそこまで感じられませんでした。
CD音源をロスレスリッピングした曲でも結構違うので、しっかりと楽しみたいのであれば音源にもこだわった方がいいかもしれません。
音自体はイコライザーをOFFにした状態で低域・中域・高域ともに十分な音量で、何処かが物足りないという事はありませんでした。
マジで音の分離・広がりが凄いので、今までボーカルに混ざっていて判別できなかったSEなんかもしっかり聞こえるようになって、こんな音が入ってたんだって思うような曲もありました。
ノイズキャンセリングの効果
適当に調整したノイズキャンセリングですが、環境に応じて自動調整してくれるようで、かなりの効果がありました。
なんだかんだで手持ち機種の中では一番効果が高いと感じているWF-1000XM4より効果が高いです。
交通量の多い道路でのノイズキャンセリングの効果
大型トラックなどの交通量が多い国道沿いを歩いてみましたが、イヤーピースでマシになっているTE-W1やPerl Proだとノイズの減少量は半減くらい。
WF-1000XM4で6割くらいでしょうか。
いずれも車の走行している低音ノイズが残ってくる感じだったんですが、AZ100の方は低音はかなりかき消してくれているんですが、中高音辺りにノイズが出る感じになってました。
それでも曲が流れていてボーカルが入っていたら意外と薄まる感じだったので気になりにくいかも。
まぁ国道沿いを延々と歩く事は無いのでほぼ気にならないレベルまでノイキャンが効いています。
これは普通に歩いていて車やバイクとすれ違った時も同様で、総じてAZ100>XM4といった感じ。
電車内でのノイズキャンセリングの効果
なんかもうAZ100だけでいいかもって思えるくらいに効果が高いです。
駅のホームで電車待ちをしていたんですが、列車到着のアナウンスが聞こえませんでしたw
で、電車に乗って走りだしの時のゴトゴトした低音ノイズや橋などのカタンカタンというちょっと甲高いノイズなどのほとんどを打ち消してくれます。
WF-1000XM4でも走行時のノイズは多少入ってきますし、車内アナウンスもうっすらと聞こえるので「何かあったかな?」なんて判断出来たりするんですが、AZ100はそれらをほぼ打ち消してくれて、上の車と同じような感じでうっすらとした感じにしてくれるので電車内がめっちゃ快適でした。
唯一車内アナウンスが聞こえたのがQueenのWe Will Rock Youの出だしの足踏みとドラムの低音だけが鳴っている状態の時だけだったので、普通に曲を聴いているのであれば電車内でもかなり音楽に没頭できるというか現実逃避が出来る感じでした。
まとめ
音的には十分に満足していたDenon Perl Proをあっさりと超えていってしまってちょっと複雑な気持ちはあるんですが、予約してまで買っただけの意味はあったなと思いました。
試聴もせずに予約してしまったわけですが、店頭でAZ80を試聴した時に感じた「何かが足りてない感じ」がAZ100では全てカバーされていたのは予想通りですが、楽に付けられてピタッとハマる装着感に普段使いの環境では十分すぎるノイズキャンセリングの効果、音の分離や広がり方などがドストライクだったので、予想を大きく上回る満足感がありました。
音に関しては個人差があるので賛否が出るのは当然なんですが、自分としてはもうワイヤレスはAZ100だけあればいいかなと思えるくらいに満足しています。
自分はLDACで使用する前提で購入しているのでAAC接続で曲を聞いたりしていませんが、もし店頭で試聴されるのであれば、音源で感想が大きく変わるんじゃないかなぁという気がするので、LDAC接続が出来てハイレゾやCDレベルの音源が再生できる環境の方がいいかもしれません。
これでまた数年はフルワイヤレスイヤホンを買い替えなくていいかもしれないですわ・・・