はじめに
3月中旬にTE-W1に対応予定となっていたAVIOT SOUND MEが4月9日の深夜にアップデートされてTE-W1に対応しました。
ただ、現在のところはAndroid版だけが更新されているので、iOS版はタイミング的に水曜あたりに更新されるのではないかと思われます。
という事で、ウォークマン NW-ZX707にAVIOT SOUND MEをインストールして試してみたのでザックリと書いてみようと思います。
※6/12:サブメニューでの設定項目について追記しました。
AVIOT TE-W1自体のレビューは以下の記事でご覧いただけます。
まずはファームウェアが更新される
AVIOT SOUND MEとTE-W1を接続すると、真っ先にTE-W1本体のファームウェア更新が行われます。
ファームウェアの更新はワイヤレスでおこなわれるんですが、そんなに時間が掛かりませんでした。
耳に装着したままでファームウェアが転送され、アップデート後に再起動されるまで待っておけばそのまま再接続されました。
別にケースに入れておく必要もありませんでしたが、バッテリー残量が60%以上ないとアップデートが出来ないようなので、事前に充電しておく方がいいかと思われます。
SONYのWF-1000XM4だとファームウェアアップデートだけで10分くらい掛かったと思うので、かなり手軽でしたね。
2024年6月12日現在の本体ファームウェアバージョンは1.2でAVIOT SOUND MEのバージョンは1.1.19となっています。
変更内容としてはAVIOT SOUND MEアプリのボタン設定で3Dスペーシアルモードの切り替えが割り当てられるようになりました。
デフォルトでは右側本体を2秒間長押しする事で3DスペーシアルモードがON/OFF出来るようになっています。
いままではアプリを起動しないと切り替えが出来なかったので、かなり利便性が上がっています。
アップデート情報にTE-W1/TE-W1-PNKで「EQ設定」を利用していると、特定の操作を行った時に大きな音が鳴る不具合が発生しているとの記載がありました。現在は発生条件などの調査と修正作業を行っているので、TE-W1/TE-W1-PNKでの「EQ設定」の使用は中止してほしいとの事です。
2024.7.1配信のAVIOT SOUND ME バージョン1.1.22と本体バージョン1.3で大きな音がある不具合の改善が行われました。
設定の変更方法
TE-W1を接続したAVIOT SOUND MEの画面がこちらになります。
機種名とバッテリー残量が表示されています。
製品画像ですが、黒と赤の2カラーがあるので写真の下ポッチで切り替えが可能だったりします。
そのままスクロールしていくと、ノイキャン、ノイキャンOFF、外音取込がタップで切り替えできます。
さらにその下にサウンドモード設定とデフォルトではオフになっている3Dオーディオのボタンがあります。
ここで弄るとしたら3DオーディオをONにしておくくらいでしょうか。
画面下の『^』をタップするとサブメニューが開かれて、イコライザーや操作設定が可能になります。自分の使い方だと特に困らないので全く気付いていませんでした。申し訳ありません。
3Dスペーシアルオーディオ
タップして3Dスペーシアル オーディオが黒文字になればONになっています。
3Dオーディオの曲ないわ・・・って思ったんですが、360 Reality Audioとは違い、通常の曲を擬似的に3Dオーディオのような感じにしてくれます。
元々がNW-ZX707のDSEE UltimateをONにしているのでハイレゾ相当にアップスケーリングされているんですが、それでもMP3の128kbpsなんかで保存している曲なんかだとかなり平たい感じに聞こえます。
しかしこの3Dスペーシアルオーディオをオンにすれば、平たくまとまった音が分離されて、前後左右にに幅が出るような感じになるので、今までの曲がリマスターされたかのような感じに聞こえたりします。
また、同じボリュームでも3Dスペーシアル オーディオがONの時の方が大きく聞こえるので、DAPをハイゲインにした時のような感じにちょっと似ています。
曲に入っている低音の掠れみたいなノイジーな部分も聞き取りやすくなってくるので、この辺りは曲によって好みが分かれるかもしれませんので、ONにするかOFFにするかは好みで決める方がいいかもしれません。
ステレオサウンドを擬似的に7.1chにするような妙な感じの音の分かれ方ではないので、個人的には3DスペーシアルオーディオはONでいいかなって気がします。
サウンドモード設定もめっちゃシンプル
サウンドモード設定をタップして表示される画面は御覧の通りです。
ノイズキャンセリングと外音取込の強度を選択できるくらい。
標準ではOFFになっていますが、風雑音抑制モードという風切り音低減機能が設定できます。
AVIOTのアプリはイコライザー設定とかが記録されないとか色々と出来がよろしくないという書き込みをあちこちで見ていたので、逆にこれだけシンプルに必要な機能だけに絞り込んでいるのはいいんじゃないかなと思いました。
風雑音抑制モードはONにすべき
TE-W1を付けて歩いていると、仕事帰りなんかの結構風が強い時だと風のノイズがかなり入ってきてたんですよね。
なので、風雑音抑制モードをONにしました。
ノイキャンのアルゴリズムを最適化すると書いてあるのが気になる(上のノイキャン設定がグレーアウトする)ところですが、これで風切り音が軽減されるならいいのかなと思います。
因みにこれは室内で書いているので風切り音は無いんですが、ハンディファンをTE-W1に向けて風を当ててみると、風雑音抑制モードがオフの時はヒューという感じの風切り音がしていましたが、オンにすると風切り音だけが綺麗に消えました。
ビル街とか夜道とか風が吹いているとかなり雑音が気になっていたので、これはマジで有難いです。
風雑音抑制モードのON/OFFでの電車内での音の違い
電車に乗っていると、走行音が大きいのでどうしても無音という事にはならないんですが、風雑音抑制モードがOFFの状態だとガタンガタン・・・ガタンガタン・・・という感じの低音側が聞こえてきます。
一方、風雑音抑制モードをONにすると、聞こえてくるのが低音から高音寄りのノイズに変わります。
カタンカタン・・・カタンカタン・・・という低音部分をカットしたような音が入ってくる感じで、ノイズとしての量が変わるという感じではないです。
サブメニューでの設定項目
本体ファームウェアのアップデートで久しぶりにAVIOT SOUND MEを起動するまで全くサブメニューに気が付いていませんでした(;´Д`)
よくある『ー』だと分かりにくいから『^』になっていたんでしょうが、それでも気付かないんですよね・・・
スッと出せるから便利って事でこういったUIになってるんでしょうけど、スクロールさせてもいいから初期画面に組み込んでくれた方が万人向けなんじゃないかと思うのは、自分が歳をとったからなのか・・・
そんなどうでもいい話は置いといて、画像の通りに4つの項目が設定できるようになっています。
操作ボタン設定
操作ボタン設定をタップすると画面が遷移して操作ボタンの設定が可能になります。
スクロールで表示される画面は以上となっています。
左右の本体操作に設定可能な項目は共通しており、下の画像の通りです。
本体ファームウェアのバージョン1.2で右側2秒長押しで3DスペーシアルモードのON/OFFがデフォルトで設定されているので、こだわりが無いのであれば3DスペーシアルモードのON・OFFをタップに本体のタップ操作に設定する必要はないかもしれません。
左側の長押しは画像の通りノイズキャンセリングと外音取込に関する項目しか設定できません。
この辺りの操作設定が長押しにもシームレスに設定できるようになれば、物凄く使い勝手が良くなるんですけどね。
せめて長押しで音量の下げ操作が設定できるようにしてもらいたいところ。AVIOTさん、お願いします。
EQ設定
EQ設定ではイコライザー機能を設定する事が出来ます。
使い方としては説明する必要もないかとは思いますが、ファームウェア更新の項目でも記述している通り、AVIOT SOUND MEのアップデート情報に『TE-W1/TE-W1-PNKで「EQ設定」を利用していると、特定の操作を行った時に大きな音が鳴る不具合が発生しているとの記載がありました。現在は発生条件などの調査と修正作業を行っているので、TE-W1/TE-W1-PNKでの「EQ設定」の使用は中止してほしい』との事なので、不具合が改善されるまでは絶対に使用しない方がいいと思います。
どの程度の大きな音かが分かりませんし、耳に突っ込むタイプなので場合によっては鼓膜を痛めたりとんでもない事になる可能性もありますからね。
2024.7.1に配信されたAVIOT SOUND ME バージョン1.1.22にて大きな音が鳴る不具合が改善されました。TE-W1本体のファームウェアバージョン1.3以上が必要になるので、本体のアップデートも一緒に更新する必要があります。
ゲーミングモード設定
見たままONにするかOFFにするかの選択のみです。
ゲームに使用されるのであればONにしておくといいんでしょう。
位置情報履歴
タップすると画面が遷移して、GPS機能でイヤホンの接続が解除された位置が表示されます。
AVIOT SOUND MEを起動してTE-W1を接続する時に[位置履歴情報から探す]というのがあるんですが、それと同じですね。
ポロっと落としてしまったって場合に使うとは思うんですが、イヤホンをケースに入れてから色々と動いていつ落としたか分からないって場合には何の役にも立たない可能性があります。
TE-W1を1ヶ月ちょっと使っての感想
購入時のレビューで「ろくに慣らしも終わってないのに、低音も中高音もめっちゃ綺麗で、高音も刺さらないレベルでちゃんと鳴らしてくれる」と書いていたんですが、通勤時に毎日2時間くらいなので約50時間くらい鳴らした結果、よりいい感じに鳴るように変わりました。
鳴っていると思っていた高音は細かいところが表現できるようになってきて、音の広がりが出てきた感じ。
低音も厚みが増した感じがするけど、ボーカルが埋もれる事はないので、いい感じに迫力が増してきている感じです。
アプリが対応した事で使い勝手も上がったので、ようやく本領発揮ってところでしょうかね。
TE-W1とWF-1000XM4を比較してみると・・・
TE-W1自体は価格的な部分を考慮すれば確実にお買い得な機種だと思いますが、ノイキャンの強さ的なものでいくとWF-1000XM4の方が優れているなと思いました。
当初はそこまで差は無いかなと思っていましたが、風切り音カットを有効にしてもWF-1000XM4の方が強風でもかなり静かだし、電車内でも2割増しくらい効果が高いかなと思います。
WF-1000XM4は元々が倍の価格帯で売られていた商品なので効果が高くても当然なんですが、現在だと2万円台前半で売られていたりするので、そんなに大きな価格差ではなくなっています。
ノイキャンの効果だけを考慮するのであればWF-1000XM4の方がいいかなとは思いますが、TE-W1の音の響き方とか、通常の楽曲でも3Dオーディオのような再現をしてくれる機能とかを考えると、どっちがどうというのは難しいかなぁ・・・っていう感じですね。