なんだかんだで触って悩んでいたタムロンの50-400mm f/4.5-6.3 Di III VC VXDを買ってしまいました。
もちろんソニーEマウント版です。
前にもちょろっと書いているんですが、Zマウント機の方が多いのにEマウントを選んだ理由や使い勝手を書いてみようと思います。
欲しかったのはα6700用の望遠レンズ
前から度々書いていたんですが、α6700用に望遠レンズが欲しいと思っていて、SONY E 70-350mm F4.5-6.3 G OSSを買うつもりでいました。
サイズ感的にコンパクトなのに焦点距離はフルサイズ換算で525mmまで寄れるのは大きいなと思っていたんですが、最短撮影距離が1.1-1.5mという事、フルサイズ用の100-400mmなんかを使えば150-600mm相当になるので、フルサイズ用のレンズも選択肢入れてもう一度考え直してみることにしました。
そして、いろいろな点を考慮して選んだのがタムロンの50-400mm f/4.5-6.3 Di III VC VXDでした。
色々と撮りに行くのであれば新しく出たZマウント版を買う方が・・・ってところなんですが、根本的なところで欲しかったのがα6700用だったのでEマウント版を選んだワケです。
購入前にはNikon Z6IIにETZ21 Proを付けて店頭で試してみて問題がなさそうだったので、Zマウント版じゃ無くてもいいかなと思ったのも大きかったです。
Eマウント版とZマウント版の違い
新たにニコンZ版も発売されましたが、一部の機能が異なっています。
■ ソニー Eマウント用
- ファストハイブリッドAF
- 瞳AF
- ダイレクトマニュアルフォーカス (DMF)
- カスタムスイッチ(1〜3)
- VCモード切り替え(通常/流し撮り/VCオフ)
- カメラ内レンズ補正 (周辺光量、倍率色収差、歪曲収差)
- AFアシスト
■ ニコン Z マウント用
- ハイブリッドAF
- 瞳AF
- カスタムスイッチ(1〜3)
- M/Aモード
- カメラ内レンズ補正 (周辺光量、倍率色収差、歪曲収差)
各カメラ機能に合わせた機能以外で、Eマウント版ではVCの選択になっている部分がZマウント版ではMFとAFの切り替えスイッチになっているのが大きな違いでしょうか。
M/A切り替えはカスタムスイッチでも登録できてしまうので、VCの選択ができる方が便利というのもあったんですよね。
ガチンコで撮りに行くならNIKKOR Z 100-400mmとテレコンの組み合わせで行くでしょうから、こっちは普通に高倍率望遠ズームとして使えれば問題ないかなという判断もあります。
レンズ本体は思った以上にコンパクトだった
箱のサイズとしては意外とコンパクトでした。
70-300mmと比べると大きいけど、高倍率の割にはかなりコンパクトです。
昔持っていたシグマのAPO 50-500mmがとんでもなく大きくて重かったので、それに比べたらめっちゃ軽い。
レンズを買う時に今まで使っていたタムロンの70-300mm ニコンZ用を下取りに出したんですが、重さは倍になるものの広角側が20mm広くなって100mmテレ端がのびるということを考えたら十分に許容範囲ですね。
とはいえ、コンパクトとはいえ大きいんですが・・・
タムロンの70-300mmよりも4cm長くなっている程度ですが、一回り口径が大きくなっているので大きさが増している感じです。
いうても1kgクラスのレンズなのでこんなものといえばこんなもの。
ちなみにNIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sとの比較。
50-400mmがEマウント版なのでZマウント版とはサイズ感が違うかもしれませんが、これだけ違うと携帯性に大きな差が出るのがわかると思います。
ぶっちゃけ、テレコンなんかのことを考えずに実用性だけを考えるのであれば、タムロンの50-400mmを買っておく方がいいような気がします。
間が歯抜けになってしまいますが、NIKKOR Z 14-30mmとこの50-400mmがあればほとんどカバーできそうですしね。
ちなみにZ 100-400mmのフードの中にすっぽりと50-400mmのフードが入ってしまうくらいサイズが違います。
重さとしては200gくらいしか変わらないんですが、持ち歩きやすさとかカバンのサイズが変わってくるので、この差はかなり大きかったりします。
SONY α6700に装着した時のサイズ感や可搬性
流石にコンパクトなボディのα6700に装着するとゴツい感はあります。
ゴツい感というかゴツく見えてしまいます。
しかし、SONY E 70-350mm F4.5-6.3 G OSSのサイズが77x142mmなのに対してタムロンの50-400mmが88.5x183.4mmなので、数値的なことを知れば意外とこんなものという割り切りが出てきます。
ただ、重さは1155gあるので、通常のストラップだとやっぱりずっしり感は感じますね。
特に最近は軽いレンズにシフトしていたので余計にそう感じます。
なので、α6700につけていたサクラスリングのストラップがめっちゃありがたいです。
首掛けではなくて肩の方まで広げて掛けたら負担がかなり減るので持ち歩くのもあまり苦に感じませんでした。
α6700にTAMRON 50-400mm f/4.5-6.3 Di III VC VXDを付けた状態で普段使っているリュックに収納する事が出来ました。
サイズ的に厳しいかなと思っていましたが、この状態ならボディをNikon Z6IIにしてもそのまま収まりそうです。
下のスペースには財布を入れていますが、E PZ 16-50mmやNIKKOR Z 26mm f/2.8を入れる余裕があるので、ボディ1台、50-400mmと広角寄りのレンズもこのリュックで行けるので十分かも。
旅行とかなら広角寄りの下の方が必要でしょうが、望遠寄りが必要な場合だったらサブで標準ズームが1本あれば十分でしょうしね。
SONY α6700に付けての実写
買ったなりで早速50-400mm f/4.5-6.3 VC VXDをα6700に取り付けて夜の梅田で試し撮りをしてみました。
今回の実写は明るさなどの調整及び長辺1280ピクセルに縮小を掛けていますが、月の1枚以外はノートリミングです。
APS-Cなので換算75mmの中望遠スタートになるので、市街地だとちょっと厳しい部分はあるかもしれません。
JR大阪駅をスキップして後ろに見えるグランフロント大阪を被写体にしてみました。
オレンジ色の街灯が入ってますが、意外とフレアなんかも抑えられているんじゃないでしょうか。
そのままずっとズームリングを回していってみました。
手持ちだったので多少のズレはあるでしょうが、上の写真のほぼ中央部分に寄って行った結果がこちら。
あたおかレベルでビルの中が写ってました。
こっち向いて誰かが手を振ってたりしたらめっちゃ怖いですね(;´Д`)
ハービスENTの辺り。
やっぱり市街地のストリートスナップは広角寄りの方がいいですねw
という事で、普段のリュックに入ることが分かったので、普通に持ち出してみました。
動物AFが効くので普通に鳩に瞳認識が出来てました。
逃げないくらいの距離が開いているわけですが、ノートリミングでこれだけアップに撮れます。
なんかめっちゃ目つき悪いな・・・
丁度飛んできた飛行機を撮ってみました。
風向きの関係か、普段よりも少し飛行機が小さく見える状態でしたが、換算600mmになるので結構大きく写りました。
やはり換算75mmになるので、大きめな建造物になるとちょっと距離感が掴みにくくなりますね。
とはいえ、本体をα6700からα7CIIに買い替えた方がいいのかなぁという気はしない・・・
ホームに入線してくる阪神の特急車両と車庫に入っていく近鉄車輌。
ちょっと離れた場所でも、気になったものを直ぐに捉える事が出来るのでめっちゃ便利です。
普段使いのレンズだとなかなか撮りに来ない感じですが、ホームの端からこちらに入ってくる電車と車庫の方も一緒に写せます。
焦点距離的にはE 18-135mm F3.5-5.6 OSSでもいけますね。
梅田方面からの坂の上あたりにいる電車。
一つ前の写真だと結構降りてきているんですが、こっちは登り切るあたりなので、かなり寄れているのがわかると思います。
やっぱり望遠レンズは楽しいですね。
阪神尼崎駅の少し先に停車されている車両。
普段は遠すぎて撮れないんですが、いつもの乗車位置からめっちゃアップで撮れました。
望遠だけではなくて50mm〜70mmあたりまでは最短撮影距離の25cmで撮れます。
フードをつけていたらほぼフードに当たるくらいまで寄れるので、普通に撮るなら余裕で撮れますね。
結構小さい花でもガッツリと寄れます。
なんかこういった事ができてしまうと体力つけてお散歩レンズとして使うのもありかも知れないと思ってしまいます。
運動嫌い解消になるだけの要因になるかは微妙なところですが・・・(;´д`)
せっかくなので月を撮ってみました。
ノートリミングでも結構大きく写ります。
ホワイトバランスを変えて月を黄色っぽくしてみました。
基本的にノートリミングで載せてましたが、どれくらい写っているかをトリミングで確認。
長辺を2560pxでトリミングしたものを長辺1280pxに縮小しています。
肘を固定とかせずに普通に立って手持ち撮影でこれだけ撮れれば十分かなぁ。
薄暗い高速道路の下道で絞りをF18にして街灯の光条を出してみました。
中央寄りのものは単光源のようですが、左2つは多分LEDになっているようで、光条の出ている場所が複数ある感じになっています。
TAMRON Lens Utilityでレンズのカスタマイズも可能
50-400mm F4.5-6.3 VC VXDはTAMRON Lens Utilityでのレンズカスタマイズが可能になっています。
レンズ単体でカスタマイズを行う場合、レンズはカメラ本体から取り外しておかないとLens Utilityで認識してくれないので注意が必要です。
標準状態ではカスタム1~3の設定はカメラボディ機能割り当てになっていました。
自分はよく使いそうなところで以下の設定を割り当てました。
カスタム1:AF/MF切り替え / クリック
カスタム2:フォーカスリミッター / 5m - INF / 押す間Limit
カスタム3:アストロFC-L / 長押し(1秒)
カスタム1のAF/MF切り替えですが、αの場合はカメラ本体のAFモードがDMFになっている場合はAF/MF切り替えが動作しないので、設定してるのに動かねぇということになるので注意が必要です。
カスタム2は押している間だけ最短撮影距離が5m~無限になるようにしています。
普通に近接も使うので、逆にするとめっちゃ煩わしそうだったのでこうしました。
カスタム3についてはフォーカスを無限位置にロックしてくれる機能です。
遠くの物を撮るのに無駄にフォーカスしに行かれるのも面倒なので、アストロFC-LをONにすれば飛行機や月なんかを撮るときにフォーカスを無限位置に固定できるので、結構便利だったりします。
まとめ
実際に買うまではウダウダと考えていましたけど、実際に買ってみたらマジで良かったです。
価格に関してはZマウント版の70-300mmを下取りに出したこともあって結構いい値段で買えたのもありますが、ズームレンズ2本分くらいの焦点距離をカバーしていると思えばレンズ2本分よりもお得かなという気はします。
ストリートスナップのような普段使いにはちょっと向いていないかも知れませんが、ちょっと離れたところを撮るような場面だったらめっちゃ活躍するレンズだと思います。
バラ園とか、微妙な場所に咲いていることが多い彼岸花なんかを撮りに行くならちょうどいいかも知れませんね。
一応、動物園にも持って行って撮ってみたので、また写真をまとめてから記事にしたいと思います。
なんか連写してたら57GBくらい撮ってて見るのがめっちゃ大変そうなので、少し時間がかかるかも知れません(;´Д`A